「名探偵コナン」、「犬夜叉」、「ドラえもん」など日本アニメファンの中国の若者は多い。武漢理工大学華夏学院自動車工学専攻の大学4年生になる李源さんもそんな一人だ。ただ他の人と違うのは、李源さんは日本語の原語版を見るのが好きで、独学で日本語を勉強し、ついには流暢な日本語を身につけ、日本の有名な科学技術企業への入社を果たしたことだ。
日本語のスピーキングで面接官を圧倒
「同級生と比べて専門知識以外に、語学が私のセールスポイントです」そう語る李さんは三本大学(中国における3段階の大学ランクのうち一番下、第三批次本科)卒の学歴しかないものの、就職先の目標として数万人の技術研究者を抱えるある日本の多分野企業に狙いを定めていた。企業の募集要項は機械関連の専攻で、英語6級、日本語1級、機械関連のソフトフェアの操作に熟練し、機械デザイン関連のプロジェクト経験があること、となっていた。これらの条件を備える李さんは履歴書を投じた。
李さんはすぐにその会社からの返事を受け取った。会社側は彼の日本語による履歴書に驚いたという。この会社の本社が日本の東京にあったため、電話面接を行うことになった。「面接ではまず日本語で自己紹介をし、大学4年間でC言語やCAD、CATIA等の3Dソフトを学んだことや、ホンダエコマイレッジチャレンジ国際大会に参加した経験などを話した」と語る李さんは日本の文化や観光地、地名などについても話したという。
40分間の面接で、李さんの流暢な日本語を面接官も絶賛し、すぐに本社採用となった。今年7月より李さんは日本に赴き、正式に入社することになっている。