「ニューメディア」が映画を見る新たな手段に
インド人男性のボース氏は、中国映画を映画館では見たことがないにもかかわらず、中国映画の大ファン。テレビの映画チャンネルやインターネットで、「満城尽帯黄金甲(Curse of the Golden Flower)」や「グリーン・デスティニー」などの中国映画を見ていたのだ。インターネットが普及したニューメディア時代の今、映画館は、映画を観賞する唯一の場所ではなくなっている。
ロシア人のノイトラ氏も、ネットを通して「お昼12時のシンデレラ」を観賞し、「とてもミステリアスなドラマで、美しく、純粋で、非凡なラブストーリーが描かれている。1日で全部見てしまった」と話す。ロシアのサイト「Dorama.ru」で最も人気の中国語ドラマが「お昼12時のシンデレラ」。もちろん、ロシアのサイトで配信されているのは同ドラマにとどまらず、「花千骨(The Journey of Flower)」、「還珠姫 〜プリンセスのつくりかた〜(原題:還珠格格)」、「宮廷の諍い女」、「三国(Three Kingdoms)」なども、ロシア語の字幕付きで配信されている。
昨年11月、南アフリカのヨハネスブルグで開催されたアフリカ最大のテレビ展示会「アフリカテレビ祭」では、テレビや放送局などの従来メディアのほか、騰訊(テンセント)、愛奇芸、優酷土豆などの中国の大手動画配信サイトも出展した。
中国のテレビメディアの海外放送プラットホームだけでなく、インターネットも、海外の人々が中国映画・ドラマを鑑賞する主なルートとなっており、ニューメディア時代の今、映画をPRする重要なツールともなっている。業界関係者は、「さらに多くの多言語の中国映画・ドラマをネットで配信できるよう取り組まなければならない。世界的に人気の映画・ドラマのポータルサイトと連携すると同時に、携帯端末を含むニューメディアの総合PRプラットホームを構築しなければならない」と提案している。