○恋愛トレーニングクラスにお金を出すのは、一体どんな人?
急成長している恋愛トレーニング市場では、「恋愛焦燥感」を抱いている人が最大の「顧客」となっている。
恋愛トレーニングクラスに通う生徒は、宣伝文句にあるような「背が低く貧乏でダサい」人ばかりではない。生徒のひとり、周さんは、弁護士で警察学校出身、長身のイケメンだが、恋愛問題に悩んでいるという。「恋愛に関しては、まず自信がなく、次に魅力もない。だから、このクラスで個人的な魅力を高め、自分に合う恋人を見つけたいと思った」と彼は話した。
メディア報道によると、2015年、中国大学メディア連盟が大学生を対象とした恋愛に関するアンケート調査を行ったところ、回答者1016人のうち20.95%は、「どうやって異性に対して好感の気持ちを示したら良いかわからず、ただ遠くから見ていることしかできない」と答えた。
南昌大学心理学部の楊広暉教授は、「恋愛トレーニング市場の発展は、情操教育が欠乏している状況を反映している。中国の学校教育は、長年の間、知識教育に重点を置く一方で、人の心の成長や感情的な体験を軽視してきた。恋愛トレーニングクラスは、そのような情操教育の欠乏を補う存在だといえる。人は、感情的な起伏がない生活環境のもとでは、知らず知らずのうちに焦りの心理を抱くようになり、自信のなさが随所に現れる」と指摘した。