台湾メーカー「大同」は1960年から東芝と提携して、台湾で炊飯器の販売を始め、すでに50年以上の歴史がある。台湾の人は、おかゆや煮込んだスープ、肉の煮込み料理や小麦粉を使った蒸し料理が好きであるため、蒸す、煮る、炊くなどの機能を兼ね備え、食べ物のおいしさを保ち、あっさりと仕上げることのできる「二重釜間接炊き」の炊飯器が人気で、高性能の日本の炊飯器は逆に人気にならない。
意外だったのは、最新の技術を誇る日本人が後ろを振り返るかのように台湾の炊飯器に注目し、それで炊いたお米のほうが健康的でおいしいと感じるようになっていることだ。大同は、鉄は熱いうちに打てとばかりに、日本での宣伝と販売を行い、日本人好みのメニューも開発している。
現在、台湾の炊飯器は日本で、一定の地位を築くようになっている。
50年以上の前の技術が、そのまま今に至るまで使われ、台湾の人は「保守的だ」と感じるかもしれないが、その背後には、真の生活の質を保とうとするこだわりがあり、これまで最新技術の「誘惑」にも負けることはなかった。
これは、熟考するに値する点だ。長年にわたり、誰かのまねをしたり、誰かに学んだり、誰かを追いかけたりしてきたが、今一度視点を変え、まねをするのではなく、自分らしさを固持するようにしてみるのはどうだろう。そのような精神こそが、台湾の炊飯器が日本で「逆襲」できた秘訣なのだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年9月6日
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