2016年9月13日  
 

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宮本雄二元外交官「日中にはさらに多くの『福原愛』が必要」 (3)

人民網日本語版 2016年09月12日10:21

実際にはそれだけではない。福原選手の物語は、日中の深い交流の歴史を思い出させてくれる。福原選手は、中国の卓球が世界一であるという理由で中国へ行った。また、たくさんの中国人コーチが日本を含む世界で活躍している。リオ五輪の中国女子バレー代表の郎平監督は若い時、「鬼の大松」と呼ばれた、故・大松博文監督の下で厳しい練習を受けた。大松監督は、日本の女子バレーを世界一のレベルに引き上げ、周恩来元首相の招きを受けて中国を訪問したこともある。そして、中国では今でも、「大松監督は亡くなったが、彼の練習方法や技術指導、紀律などは、中国女子バレーで引き継がれている。スピードと変化に富む戦術や女性バレーには、必死に努力し、絶対にあきらめないという精神が詰まっている。 これらは大松監督が築き、育てたものである」というように語り継がれている。中国人がこの言葉を私に話すたびに、私は心からの感動を感じる。スポーツの世界において、日中両国には、競争し合いながら、共に助け合うという関係ができているのだ。

数年前、岡田武史元日本代表監督が中国スーパーリーグに所属する杭州緑城の監督に就任したと聞いた時、私は中国の状況を詳しく説明しておく必要があると思ったため、彼が出発する前に、東京で彼に会った。そして、日中の違いや中国で何かをすることの難しさなど、たくさんのことを話した。しかし、彼はそういった事を全く気にとめていないようだった。「中国のチームの監督をなぜ引き受けたのか」と聞くと、「いろんな国から誘いをもらったが、中国に行くことにした。アジアのサッカーがいつか欧州のサッカーに勝つこと、それが僕の夢だ。中国が強くならなければ、僕の夢は実現できない。だから僕は中国に行き、中国を強くする」と岡田氏は話してくれた。岡田氏は今も、中国で自分の信念を守り通している。彼には「アジアの目」があったのだ。実際には、私たちは、「アジアの目」を忘れがちで、日中はアジアのために、力を合わせるべきだ。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年9月12日


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