低価格のライバルが逆風に
市場の反応が薄い原因について、北京服装学院市場マーケティング学部の趙洪珊・学部長は、「今の消費者は経験豊富で知識も広いため、気持ちが成熟している。そのため、価格に敏感に反応して購入する人が減っている。また、業界全体の状況を見ると、全ての実店舗の状況と同じく、無印良品も来店客が大幅に減っている」と分析している。
無印良品が大幅値下げを行った理由について、趙学部長は、「主に低価格商品を扱うライバルとの競争があるため、無印良品は商品のコストパフォーマンスを向上させて客を引き留めようとしている。無印良品は現在、2つの逆風に直面している。一つは、ユニクロなどの低価格の日系実店舗の存在。無印良品の服の特徴は、上品な色、天然素材、シンプル、快適、オールマイティ。この点に関して、ユニクロも良く似ているが、無印良品よりも大分安い。もう一つは、インターネット上に無印良品のコピー商品がたくさん存在すること。無印良品の商品のモットーはシンプルで、コピーされやすい」と指摘する。
競争が熾烈であるものの、無印良品は中華圏の市場の成長を見込んでいる。無印良品を展開する親会社・良品計画が今年4月に発表したデータでは、中国大陸部や台湾、香港などの東アジア地域の業績が力強い伸びを見せており、売上高が830億円と、5割近くも増えた。うち、中国大陸部の売上高の増加が著しく、服や化粧品などの売り上げが伸び、食品の売り上げも増加している。売上高からすると、東アジア事業のうち約6割を中国市場が占めている。その他、中国の店舗数も160店に達している。
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