さらに遠い将来の計画もあり、「2030年前後には、100トンクラスの複合エンジンの航空宇宙ビークルを利用して、長時間の亜軌道観光旅行体験を実現させるとともに、世界規模の快速ポイントツーポイント大陸間宇宙輸送サービスの実現と長期間の宇宙商用飛行事業の展開を支援していく」という。
▽商用宇宙航空事業の魅力は無限 既存モデルは覆される
韓社長は、「複合エンジンの航空宇宙ビークルについて、弊社は関連する重要技術をすでに掌握している。技術面の基礎はすでにあり、あとは未来の市場に牽引される中で、商用宇宙航空事業を通じて需要を喚起していくだけだ」と話す。
韓社長によれば、「これも商用宇宙航空事業の魅力の一つだ。『開放』が最重要のキーワードになる見込みで、私たちは社会の各方面と協力して、技術、製品、インフラ建設、市場などに限らず、開放的であらゆる方面をカバーする商用宇宙航空産業の総合的チェーンを構築していくことになる」という。
これと同時に、これまでの研究開発モデルは極めて大きな課題に直面することになる。韓社長は、「私たちは新しいロケットの研究開発モデルを生み出さなければならない。中国の宇宙航空事業は60年ほどの歴史の中で、一貫して高い信頼性の保証を第一義としてきたが、商用宇宙航空事業が重視するのはコスト引き下げと反応の速さだ。私たちは高い信頼性、低コスト、速い反応の間でバランスの取れたポイントを見つけなければならない」と指摘する。
経済発展にともない、商用宇宙航空事業に対する市場のニーズはますます拡大している。韓社長は、「現在、中国の商用宇宙航空事業は転換期にある。これまでは国の任務が中心で、商用打ち上げはついでだったが、今では商用宇宙航空事業が1つの分野として確立し、戦略の1種として行われ、新しい起点になっている」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年11月2日
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