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第16回中国大学生日本語科卒論コンクールの論文審査会が上海で開催 (6)

人民網日本語版 2016年12月07日09:06

文化・社会部門審査委員の所感:

熱心な日本語学習者及び指導を担当する教師に支えられ、「日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」は、その時々の時代背景に影響されながらも、第16回を迎えるに至ったことは、社会の激動を乗り越えて、その存在意義が評価されたものと、些かの自負と感謝の念に堪えない。

また、このコンクールは、他のコンクールと異なり、受賞者と受賞校を顕彰する為のものではなく、「コンクールを通じて、日本語教育の現状と課題を把握して、その克服を期すことに、存在意義を求めている。」ことである。

したがって、その運営と審査は、公正・公平を担保する観点から、番号を付した形で行われ、集計の段階で審査委員の勤務校に該当する場合は、その採点を除外する等、細心の配慮を行っております。

また、学際的な論文の扱いについては、各部門主査の協議を経て、その該当部門を、確定しております。

しかし、このコンクールの認知度が高まるにつれ、受賞競争が過熱する一方、応募のレベルを満たすことが出来ず、応募を断念する大学も続出しており、日本語教育の底上げを図る取り組みが、急務であると危惧を致しております。

そして、一部の先進校は、過度な指導と質を求めており、学士論文の性質が、「学問の規範を学び、学問の愉しさと厳しさを、主体的に学ぶ唯一の機会」と捉える筆者としては、違和感を覚えざる得ないところです。

なお、研究者の道に進む者が一部であり、多くの学生が、現実社会に参入する現実を鑑みれば、小手先の技術を教える教育ではなく、「自ら学び、自ら問題を処理する力と知恵を蓄える。」骨太の教育こそが、社会と時代の要請に応えると考えます。

では、学生と教師の声を、真摯に汲み上げて、中国日本語教育の共有財産とするべく、微力を傾注する所存なので、皆様の叱咤激励を、宜しくお願い申し上げます。

小野寺 健 日中友好市民倶楽部理事長


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