姚教授は高速鉄道プロジェクトがもたらす投資チャンスについて、「高速鉄道プロジェクトには潜在的な波及効果が備わり、鉄道路線でつながった都市部エリアは、不動産開発、観光、交通、食品、その他の商業やサービス業が発展チャンスを迎えることになる。シンガポールとマレーシアは共同入札方式で共同開発パートナー、高速鉄道の設計・建設・管理会社に事業を委託する予定だが、それぞれの国内にあるインフラや駅の設計・建設・メンテナンスなどについては、それぞれが建設会社に委託する」と述べた。
多くの民間企業がプロジェクトに参加するとみられることについて、シンガポール南洋理工大学S.ラジャラトナム国際関係研究所の張家■(くさかんむりに松)准教授は、「今後一連の技術の協調の問題が出てくる可能性がある」との見方を示した。同研究所が今年7月に発表した報告書は、シンガポール・マレーシア高速鉄道が進展して直面する可能性のある課題と障害を検討し、鉄道沿線の政治環境、運営管理、テロリストの脅威などを挙げた。だが張准教授は、「高速鉄道プロジェクトはシンガポールとマレーシアの関係を大きくバージョンアップさせることになる。一般的にいって、高速鉄道で直接結ばれた2つの国はどこも政治的にうまくやっている」との見方を示した。
プロジェクトの入札に、中国、日本、スペイン、ドイツなど各国の鉄道企業が意欲をみせる。だがシンガポールもマレーシアもまだ入札プロセスの詳細を大々的に明らかにしてはいない。シンガポールのリー・シェンロン首相は13日に取材に答えた際、「私の知るところでは、たくさんの企業が入札に意欲を示しており、入札は相当激しいものになるだろう」と述べた。マレーシア側は、応札者が提出する資金調達プランが評価の対象になると明かす。プロジェクトの完成予定までまだ10年あり、張准教授は、「高速鉄道プロジェクトは中国鉄道企業にとって巨大な投資チャンスを内包しており、『一帯一路』(the belt and road)建設の東南アジアにおける未来図をよりはっきりしたものにもする」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年12月21日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn