奈良市の「なら100年会館」で22日夜、「鑑真精神と日中文化交流シンポジウム」が開催され、中日両国の専門家が共同で、中日文化交流における鑑真精神の意義や価値について議論を展開した。人民日報海外版が伝えた。
中共江蘇省委員会常務委員、宣伝部長の王燕文氏は挨拶の際に、「今回のシンポジウムを新たなきっかけとして、中日両国民、特に若い世代に鑑真精神を広く発揚し、伝播していくことで、中日両国民の友好交流の発展が促進されることを願っている」と語った。
中日友好21世紀委員会中国側委員会委員の葉小文氏は、「一衣帯水は鑑真精神に基づく」と題したスピーチを行った。その中で、葉氏は、「中日両国は文化的なコミュニケーションや交流を増やすことで、長期的で理性的なバランスと政治における相互信頼をサポートし、中日両国民の世代を超えた友好の礎を中国の泰山や日本の富士山のように動かしがたい堅固なものにしていく」と語った。
揚州大学教授の周新国氏は、「海上シルクロードを通じて鑑真東渡と鑑真精神を見る」をテーマとして、中日両国の海上シルクロードを通じた仏教文化交流の歴史を振り返り、鑑真東渡によって唐代の仏教の一派である律宗が日本に伝わり、中日文化交流を大いに促進させ、中日両国民の友誼を深めた点について説明した。また、周教授は、「今日においても鑑真精神を伝え、守り続けることは、中日両国の友好的な交流を深め、海上シルクロードの復興促進において重要な意義がある」とした。
日本学士院会員の東野治之氏、唐招提寺第88世長老の西山明彦氏、京都大学准教授の稲本泰生氏などの日本側の専門家もそれぞれ発言し、鑑真東渡が日本の宗教文化にもたらした多大な影響を高く評価し、中日文化交流における鑑真東渡の歴史的価値について重ねて言明した。
同シンポジウムは「中国・江蘇省の文化を感じる日本訪問」の関連活動の一つとして、中日友好協会、中日友好21世紀委員会中国側委員会、江蘇省対外文化交流協会、奈良県政府などが共催している。(編集YK)
「人民網日本語版」2016年12月26日
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