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「涙を誘うイラスト」で話題に 作者「南京大虐殺の歴史を全ての人の心に」 (2)

人民網日本語版 2017年12月18日14:29

〇 作者:「メッセージは、投稿数分前にようやく決まった」

この2枚のイラストを制作したのは、朱彦さんと彼のチームだ。朱さんは、次のように話した。

「ネット上では様々な方法で追悼日を記念していたが、私は、1つの小さな事柄を切り口とした方法を生み出したかった。そこで、犠牲者におけるあるグループにターゲットを絞った。イラストのアイディアを出す段階で、私と他のメンバー2人は、数十種類の案を準備した。最終的に、違う時代に生きた2人の同年齢の少女を主役にすることに決まった。戦時中の少女は、戦火から逃げ惑う中で靴を落とし、身に着けているものもボロボロになってしまった。一方、現代の少女は、暖かいコートを身に着けている。2人を対比させることで、今を生きる人々が戦時中の人々を助けたいと思いながらも、何もできないという気持ちを表現したかった」。

イラストの中で、2人の少女の背景は全く異なる。これについて朱さんは以下のように話を続けた。

「左側の1937年の少女の背景は、当時旧日本軍が南京を侵攻したときの写真で、右側の現代の少女の背景は、現在の南京新街口の写真だ。新街口の写真は、私が自ら撮影した。我々制作チームは、このような戦乱の南京と繁栄した南京を対比させることで、2人の異なる歴史的背景を表現したかった」。

「『その年は混乱を極めた乱世だった。あなたたちの来世が素晴らしい人生となりますように』というメッセージに多くのネットユーザーが共感してくれたことも、制作チームの思惑通りだったという。制作当初、インスピレーションを得るために、私たちは南京大虐殺に関連する数多くの音楽を聴き、映画やテレビの作品を鑑賞した。さらに、過去にも南京大虐殺をテーマとした企画を行った経験もあった。メッセージ案は、一字一字を繰り返し推敲した。いくつかのバージョンを候補として考えていた。このメッセージは、投稿する数分前になって、最終的にやっと決まったフレーズだ」。

〇「この著作権は中国人の全てが所有するもの」

13日、このイラストを「モーメンツ」や自分自身の微博にアップしても差し支えないかどうかについて、多くのネットユーザーが朱さんに問い合わせてきた。朱さんはすべてに「問題ない」と答えた。彼と彼のチームは、このイラストは全ての中国人の感情と記憶に属するものであるため、その著作権は全ての中国人に開放すべきだという見解だからだ。

朱さんは、これらのイラストを制作した初志について、「私たちは、イラストを通して暖かい気持ちに溢れた人々の思いやりを表現し、皆がこの歴史を忘れないようにと訴えたかった。犠牲者は『30万人』という、単なる数値データで片付けられるものではなく、すべての人々の心に残すべきものだ」と強調した。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年12月18日


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