米国の最新の研究で、「ポーカーフェイス」が難しい原因が明らかになった。この「米国科学アカデミー紀要」(PNAS)に掲載された研究によると、人の感情は顔色の変化によって表現され、時には筋肉の運動を必要としない。かつ成人の約7割が、顔色により感情をすぐさま読み取れることができるという。人民日報が伝えた。
研究によると、ある人の感情を判断する際には、その鼻・眉・頬・顎などの血流のわずかな変化を観察すればよい。これらの変化は、中枢神経系によって生じる。研究者は人の表情を撮影した数百枚の写真をもとに、さまざまな「感情カラー」を作りだした。さらにこれらのカラーを、無感情な表情の写真に加え、20人の被験者に観察してもらった。これにはシンプルな「嬉しい」や「悲しい」カラーの他に、複雑な「悲しみ憤る」や「サプライズ」といったカラーも含まれる。その結果、被験者の約7割が正確に「うれしい」カラーを観察できた。「悲しい」は約75%、「憤怒」は約65%だった。
「土気色」といった、表情と感情を結びつける日常的に用いられている言葉があるが、新たな研究によってこれには生理学的基礎があることが分かった。
研究者によると、憎たらしいと思うと口元の色が暗くなり、鼻とおでこが赤くなるという。観察者は感情の細やかな差を直ちに理解できる。頬やこめかみが赤くなっている笑顔は「うれしい」であり、同じ笑顔でもおでこがさらに赤く顎がそれほど暗くなければ「驚き」を意味するという。
その他の部位の肌には、顔ほど豊富な血管がない。研究者は、人類の祖先の顔にあった毛が進化に伴い薄れていったのは、顔色によって感情交流できるメリットを発見したためと推測している。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年4月10日
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