日本の関連機関の予測によると、小売業全体が低迷している状況のもと、日本のドラッグストア業界だけが発展を続ける見通しという。中国への進出と販売戦略の多様化というダブル効果のもと、店舗数は現在の1万9千店から2025年には3万店に増加するとみられる。
日本のドラッグストア業界の成長スピードは、非常に速いと言える。東京渋谷駅付近の道路沿いには、コンビニは1店舗しか見当たらないが、ドラッグストアは4店舗ある。店内には種々雑多な医薬品や化粧品が並べられ、ほしいものを一度にまとめて購入できるため、日本を訪れる外国人観光客のショッピングにおける主な購買先の一つとなっている。日本の観光庁が発表した統計データによると、日本を訪れる中国人観光客の8割以上が、ドラッグストアで買い物をした経験があるという。
多くの外国人観光客の間で人気が高まることにより、急成長を遂げている以外に、日本のドラッグストアの商業モデルにも、ひっそりと変化が生まれつつある。販売量が安定しており、利益率が比較的高い薬品と化粧品を頼りに、大型チェーン店各社は、食品・飲料や生鮮食品の販売比率を積極的に高めているのと同時に、これらの商品価格の値下げ率を拡大している。こうした利益率の高い商品と低い商品を組み合わせた販売戦略は、豊富な資源と有効で安定した平均コストを実現すると同時に、顧客群の規模と購買単価を高め、スーパーやコンビニなどのライバルから、多くの顧客を奪うことに成功した。
あるドラッグストアの鈴木健治店長は、「新たな商品やサービスを続々と打ち出すことで、より多くの新たな顧客を獲得し、彼らの消費能力を掘り起こすことができる」と話した。
新たな販売戦略を開拓するために、化粧品や歯磨きペーストなどの無料サンプル配布のほか、血液検査など健康サポ―トを目的とした店舗も、新たに出店している。
日本ドラッグストア協会の統計データによると、2017年、日本のドラッグストア業界販売額は、前年比5.5%増の6兆8千億円に達し、市場の全体規模は、2年連続百貨店業を凌ぎ、成長スピードはコンビニエンスストア業を上回った。ドラッグストア業は今や、日本の小売業界で最も主要な商業形態の一つとなっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年4月24日
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