「第1回広州国際盲導犬フェスティバル」が広州で22日に開催され、広州で昨年「卒業」した6頭の盲導犬が、間もなく到来する「国際盲導犬デー」を迎えるにあたり、広州市漁人埠頭多彩小镇で「活動報告」を行った。中国新聞網が伝えた。
広州に住む視覚障害者の銭小紅さん(女性)は、盲導犬「ドラ」の飼い主だ。銭さんは、28歳の時、交通事故に遭って視力を失った。それから長い間、彼女は外出時には白杖を携帯していたが、車との接触や転倒で、たびたび怪我をしていた。
銭さんは今年1月、盲導犬「ドラ」を生活のパートナーとすることができた。それからというもの、「ドラ」に付き添われて、彼女はバスや地下鉄を利用して出勤し、友人を訪れることができるようになり、生活圏がぐんと拡大し、普段の外出により大きな安心感が得られるようになった。銭さんは、感情豊かに、「ドラは自分の娘であり、大切な家族です」と話す。
「ある時、城中村に出かけたとき、狭い道が人でごった返していた。1台の車が私のすぐ近くまで来て、急ブレーキをかけた。ドラはとっさに横向きになり、私をかばってくれた。また、ある時には、盲導犬についてのよく知らない運転手が、私とドラの乗車を拒否した。ドラは黙って受け入れたが、一歩も私の傍を離れようとせず、とても辛い様子で、帰宅してからも餌を食べようとしなかった」とここまで話した銭さんは、幸福感と心痛を同時に示すような表情をした。
中国盲導犬南方模範基地の明子華・主任兼コーチは、「ドラの様子を半年間観察した結果、ドラのトラブル処理能力、攻撃性ゼロ、広州市居住地の複雑な道路・道路状況識別力、広州市街地道路に対する臨機応変力、各種交通ツール使用力、人間と犬の協調力、人混みでの障害回避力、椅子など回避対象物の捜索力、地下鉄・バスの識別力が、すでに『盲導犬国家基準(推定)』レベルに達していることが判明した。ドラのこの数ヶ月の業務実績も、『中国盲導犬南方模範基地訓練標準50項目』をパスしており、今後の盲導犬訓練・使用の参考とすべき貴重な先例となった」とコメントした。
「ドラ」を含む盲導犬グループは、国内訓練を受けた中国南方の盲導犬第一弾で、2017年11月8日に中国盲導犬南方模範基地を「卒業」し、南方7省に国内訓練を受けた盲導犬がおらず、さらには盲導犬訓練基地がなかったという長年の空白の歴史を埋めた。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年4月24日
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