この「身分証明書」は、世界中で通用するだけでなく、どの国の人もこの身分証の「持ち主」を保護する義務がある。浙江在線が伝えた。
浙江省杭州市鳥類生態研究会と浙江野鳥の会、全国鳥類標識調査センターの専門家は21日午後、オシドリに個体識別のための足環と人工衛星「北斗」用小型位置送信機を取り付け、杭州初の「世界共通身分証」を西湖のオシドリに「発給」した。
世界で鳥類標識調査の対象となる渡り鳥は数百万羽に上るが、杭州で生息する渡り鳥のオシドリが調査対象となったのは、今回が初めて。
21日、成鳥4羽とヒナ2羽の計6羽のオシドリが捕獲され、6羽全てに標識を装着し、うち5羽に人工衛星用小型位置送信機が取り付けられた。
「世界共通身分証」である鳥類標識は、渡り鳥移動動態およびその規則性を巡る世界の研究のために国際的に用いられている重要ツール。個体識別用の鳥環は、ニッケル銅合金またはアルミニウム・マグネシウム合金で製造されており、表面には調査を実施する国名、機関名、住所(郵便番号)および鳥輪の型、通し番号などの情報が記載されている。合金でできた鳥輪は非常に小さく、女性が小指にはめる指輪ほどのサイズとなっている。
ではなぜ今回、西湖のオシドリに身分証が「発給」されたのだろうか? 西湖で2018年に誕生したオシドリの赤ちゃんは、現在28羽。もともと渡り鳥だったオシドリだが、西湖で定住・越冬・繁殖するという興味深い変化を遂げている。西湖生まれのオシドリの赤ちゃんの移動ルートを記録することで、それらはどこかに飛び立っていくのか、それとも西湖に定住するのかを把握することができる。もし飛び立っていくのなら、また杭州に帰ってくるのだろうか?これらはいずれも、全く新しい動物学分野での課題であり、動物研究にとって深い意義をもつことになる。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年6月22日
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