数年前から、激辛で濃厚な味の食べ物よりも、あっさり味の食べ物や注文を受けてからその場で作られるドリンクの人気がますます高まっている。この変化の背後には、人々の健康に対する意識の高まりやヘルスケアに対する関心があり、ライフスタイルに対する変化をも反映している。中国青年報が伝えた。
中国青年新聞社社会調査センターと問巻網がこのほど共同で実施した2001人に対するアンケート調査によると、回答者のうち、「激辛で濃厚な味の食べ物はもう食べない。普段は、あっさり味の食べ物やドリンクを好んで食べる」とした人は53.5%に達した。具体的には、食材本来の味やドリンクに含まれる栄養をより重視するようになったとしている。また、回答者の71.2%は、「食事に対する好みの変化は、ヘルスケアに対する理念が人々に深く根付いていることの表れだと思う」としている。ヘルシーな食生活について、「不健康な食習慣や誤った考え方は改めるべき」と答えた人は63.9%、「ヘルシーな食生活に関する知識を増やすべき」とした人は62.7%に、それぞれ達した。
今回の調査に参加した回答者を年代別に見ると、「00後(2000年代生まれ)」は1.3%、「90後(1990年代生まれ)」は29.2%、「80後(1980年代生まれ)」は48.0%、「70後(1970年代生まれ)」は15.1%、「60後(1960年代生まれ)」は5.0%、「50後(1950年代生まれ)」は0.9%だった。
〇「食材そのものの味にもっと注意を向けるべき」58.5%
「普段はあっさり味の食べ物を好む」とした人は53.5%で、「濃厚な味を好む」は24.2%、「あっさりと濃厚のどちらも好き」は22.3%。さらにクロス分析を進めると、「あっさり味を好む」と答えた人の割合は、年代別に見ると、「60後」が最も高く62.6%を占めた。
食習慣の具体的な変化については、「食材そのものの味をより重視するようになり、調味料への依存度が低くなった」が58.5%、「栄養バランスと食材の組み合わせをより重視するようになった」が57%、「味だけではなく、質も重視するようになっている」とした人が52.6%に上った。それ以外の変化として、「煮込み料理や蒸し料理が増え、炒め料理が減り、調理方法がよりヘルシーになった(42.5%)」、「雑穀や有機食品などのヘルシーな食事を好むようになった(27.8%)」、「毎回の食事でとるべき栄養分をチェックして食事をするようになった(26.6%)」などが挙がった。
人々の味の嗜好が変わった理由について、「ヘルスケアに対する理念が人々に深く根付いていることを反映している(71.2%)」、「生活レベルの向上によって、より質の高い食品を人々が求めるようになった(62.6%)」、「生活に対する人々の姿勢がシンプルになってきた表れ(46.7%)」、「節約をいっそう重視し、食費の無駄遣いがなくなったため(32.5%)」、「面倒で手のかかる調理方法をマスターしている人がますます減っているから(17.7%)」といった回答が寄せられた。
〇「不健康な食習慣や誤った考え方は改めるべき」63.9%
健康的な食生活を続けることについて、「不健康な食習慣や誤った考え方は改めるべき」と考える人は63.9%に上り、「健康的な食生活に関する知識を増やすべき」は62.7%、「自炊できるように学ぶべき」は60.9%、「健康的な食生活に関する宣伝や紹介が増えると良い」は34.7%だった。
遼寧省栄養学会の副会長を務める大連市中心病院栄養科の王興国・主任は、「心脳血管病、糖尿病、がんなどよく見られる病気はいずれも、不健康な食習慣と関係がある」とし、健康的な食習慣を育成するために心がけるべき3つのポイントを紹介している。
1.可能な限り、食事は自炊し、レストランでの外食や食事デリバリーは避けること。
2.健康的な食習慣の重要性を認識すること。これができて初めて、油・塩・糖分が多く含まれる食品からの誘惑に打ち勝つことができる。
3.人々の健康的な食習慣の育成は、優れた社会環境と切っても切り離せない。飲食業界や食品加工業界は、この面で尽力する必要がある。
3つ目のポイントについて、王興国・主任は、「現在、いくつかの好ましい兆候が表れている。例えば、一線・二線都市では、数年前から、軽い食事やダイエット・ヘルシー食などの栄養に特別に気を配った食事が登場している。また、それを歓迎する風潮もだんだん広がっている。このようなすう勢は、飲食業界と人々の健康的な食習慣にとって、非常に好ましいガイド役になっている」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年7月5日
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