中国は28日、初の「中国と世界貿易機関」白書を発表した。世界の大手メディアは直ちにこれを報道。多角的貿易体制の構築に参加する中国の原則的な立場と政策・主張に注目し、さらに力を入れ、高い水準で対外開放を進める中国のビジョンと行動を読み解いた。(人民日報「鐘声」国際論評)
2001年12月11日、15年の長きにわたる交渉を経て、中国は正式に世界貿易機関(WTO)に加盟した。WTOのルールへの適応から主導的なルールの応用へ、アジア通貨危機への対応から世界金融危機への対応へ、大幅な市場開放から「一帯一路」共同建設イニシアティブの提出へ……17年間、人々は中国が多角的貿易体制の積極的な参加者、揺るぎない維持者、重要な貢献者となる歴史的な転換を目撃してきた。
中国経済の成長は世界経済回復の力強い原動力となり、中国は世界経済成長の主要な安定化装置、動力源となった。2002年以降の世界経済の成長に対する中国の寄与率は平均30%近くになった。世界第2の経済大国である中国経済の平穏は成長は、世界経済の変動リスクの抑制に決定的な役割を果たしてきた。中国国家統計局の統計によると、2013~2016年に、中国経済の影響を考慮しなかった場合、世界経済の年平均成長率は0.6ポイント下がり、変動は5.2%高まる。これと同時に、中国は世界の注目する貧困削減の奇跡を創造した。改革開放以来、農村の7億人余りが貧困から脱却し、世界の貧困削減への寄与率は70%を超え、貧困削減と発展の相互促進、同時推進の成長の道を探り出すことに成功した。
中国は互恵・ウィンウィンの対外開放戦略を揺るぎなく遂行しており、対外貿易の持続的発展は13億中国人民及び世界各国の人々に恩恵をもたらしてきた。2001年から2017年まで、中国の製品貿易輸入額は年平均13.5%成長した。WTOが先日発表した報告「世界貿易の統計と展望」によると、2017年に世界の輸入貿易、輸出貿易に対する中国の寄与率は10.2%と12.8%に達し、それぞれ世界第2位、第1位となった。今後5年間で中国は8兆ドルの製品を輸入し、6000億ドルの外来投資を受け入れ、対外投資総額は7500億ドルに達する見通しだ。WTOの経済学者は、中国経済の規模と世界経済への関与は大幅に高まり、世界の製品・サービス市場を拡大し、地域と世界の貿易ニーズを後押しし、多くの貿易パートナーに利益をもたらしたと指摘する。
中国は開放型協力プラットフォームの構築に尽力し、引き続き国際社会により多くの公共財を提供し、他の国々と共に利益共同体を構築し、世界の幸福を増進し続けている。中国が「一帯一路」共同建設イニシアティブを打ち出して以来、すでに80余りの国と国際組織が中国と協力合意を締結した。2013~2017年に、中国と沿線国の貿易総額は5兆ドルを超えた。今年11月、中国は上海で第1回中国国際輸入博覧会を開き、各国に新たなチャンスをもたらし、各国が中国の発展による利益を共有する新たなプラットフォームを用意し、世界経済の成長に新たな原動力を与える。
WTOのラミー前事務局長によると、17年前の中国のWTO加盟は中国の改革開放プロセスにとって重要な歴史的瞬間であったと同時に、WTOの歴史にとって一里塚的な出来事であり、「中国と世界のウィンウィン」の新たなプロセスを開いた。現在、反グローバル化の潮流が沸き返り、保護主義と一国主義が台頭し、WTOを中心とする多角的貿易体制が試練に直面する中、中国は世界経済ガバナンスにおいてWTOが一層の役割を発揮することを支持するという強い声を発し、より大きな力、より高水準の対外開放によって世界の共同発展を促進することを約束している。これは間違いなく「中国と世界のウィンウィン」の次なる一層の波の高まりを予告するものだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年6月29日
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