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日本の社会秩序に癒えない傷跡残した邪教・オウム真理教

人民網日本語版 2018年07月10日16:51

1995年に東京で、死者13人、負傷者6000人以上を出した同時多発テロ事件・地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の教祖・麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(63)の死刑が今月6日午前に執行された。同日、オウム真理教の元幹部6人の死刑も大阪などで執行された。これで、地下鉄サリン事件から23年を経て、オウム事件が大きな節目を迎えた。しかし、この邪教は日本の社会秩序に癒えない傷跡を残した。人民日報が報じた。

松本元死刑囚は、84年にヨーガ教室「オウム神仙の会」を興し、87年には宗教団体「オウム真理教」を設立した。松本元死刑囚は、89年11月の坂本堤弁護士一家殺害事件、94年6月の松本サリン事件、95年3月の東京地下鉄サリン事件などの大規模無差別殺傷事件を主謀した。これら事件では、合わせて29人が死亡、6500人が負傷した。

松本元死刑囚は95年5月に逮捕されて以降、一連の事件を指示したことはなく、弟子たちが勝手にやったことと、終始全面否認していた。2006年、東京最高裁判所は特別抗告を棄却し、松本元死刑囚への死刑判決が確定した。日本の「刑事訴訟法」は、「共犯者への判決が出るまでは、他の共犯者の死刑を執行することができない」と定めている。今年1月、最後のオウム事件被告である高橋克也被告の無期懲役が確定。これをもってオウム事件裁判は完全に終結した。オウム事件をめぐって、計192人が起訴され、13人の死刑、5人の無期懲役が確定しており、松本元死刑囚らの死刑執行を妨げるものが全て解決された。

上川陽子法務大臣は臨時の記者会見を開き、松本元死刑囚ら7人の死刑執行に関して、「裁判の十分な審理を経て死刑が確定した。慎重にも慎重を重ねた上で、執行を命令した。長期間にわたる一連の犯行は組織的、計画的に行われたもので、過去に例をみず、今後二度と起きてはならない極めて凶悪、重大なものだ」と説明した。また、鈴木俊一五輪相は、「死刑執行を契機にテロ事件の恐ろしさ(の再認識)や、再発防止を徹底するきっかけになればいい」と語った。

しかし、オウム真理教は完全に無くなったわけではない。共同通信社の報道によると、オウム真理教の信者は今でもあわせて約1650人おり、その資産も約10億円にのぼるという。今回、松本元死刑囚の死刑が執行されたことで、教団関係者の活動が過激化する可能性もある。菅義偉官房長官は6日の記者会見で、教団関係者による報復テロも懸念されていることについて、「警察当局において万全の態勢を取っている」と語った。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年7月10日

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