▽山間部で二次災害が多発 重大な損失
豪雨による浸水だけでなく、土砂崩れや土石流も死者を出した。数日間続いた豪雨は主に鳥取県、岡山県、広島県、福岡県、佐賀県、長崎県、兵庫県、京都府など西日本を中心に降り、こうした地域は山間部や農村が多く、浸水による堤防の決壊、道路の冠水、建物の倒壊、山の土砂崩れ、土石流、川の氾濫などの二次災害が相次いだ。
気象庁は、山の土砂崩れなどの土砂災害や洪水がさらに発生する可能性があると警告を発した。
報道によると、東広島市のトンネル付近で土砂崩れがあり、少なくとも車3台が巻き込まれ、軽乗用車1台が崖下に転落したという。
▽家にとどまって巻き込まれた人も
気象庁が大雨特別警報を発令したものの、警報に強制力はなく避難命令ではないため、多くの人が家にとどまって豪雨をやり過ごそうとして、土砂崩れや土石流に巻き込まれて犠牲になった。
前出の黒瀬さんは、「警告が出されても、これまでの経験則で行動する人が多かった。以前に起きた洪水がどれほど大規模だったとしても、今回の浸水のようにこれまでをはるかに上回る被害が出るとは誰も予想していなかった。それで犠牲者の数が多くなった」と説明する。
また黒瀬さんは、「今回の犠牲者の中には高齢者が少なくない。農村に暮らす日本の高齢者は、豪雨で自分の畑がどうなるか心配になり、畑を見に行く途中でうっかり足を滑らせて洪水に飲み込まれ、命を失ったり行方不明になったりしたという人が多い」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年7月11日
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