西日本を襲った豪雨による犠牲者は増え続け、これまでに158人が死亡、依然、50人以上の安否が不明となっている。今回の豪雨が引き起こした災害は30数年ぶりの大規模なもので、日本政府は「激甚災害」に指定する方針を固めた。19府県の少なくとも590万人が避難指示勧告を受け、約2万3千人が避難所に身を寄せた。日本は地震、津波、洪水、土石流などの自然災害が頻発する国だ。日本人の防災意識は極めて高く、日本政府も綿密な災害支援対策を打ち出している。それなのに今回の豪雨による浸水で、死傷者の数が多いのはなぜなのだろうか。「長江日報」が伝えた。
▽記録的降水量
被害が特に深刻だった地域の一つ、岡山県でメディア関係者の黒瀬道子さんが話したところによると、「それは主に今回の災害の被害が思っていたよりもずっと深刻だったからだ。一日で普段の3~4ヶ月分の雨が降った」という。
豪雨は5日に降り始め、8日には14府県の93ヶ所の観測地点で72時間降水量が観測史上最大を更新した。兵庫県の県都・神戸市の観測地点では例年の1ヶ月の降水量の2.8倍の雨を記録し、山口県岩国市では7日午後5時頃までに、24時間降水量が343ミリメートルに達し、観測史上最大を記録した。高知県の村では3日間の降水量が1091ミリメートルになり、通年の平均降水量の4分の1に達した。気象庁によると、今回の豪雨は、2つの高気圧にはさまれて梅雨前線がほぼ同じ場所に数日にわたって停滞したことが原因だという。
同庁は1府8県に大雨特別警報を発令し、対象地域は数十年に1度の降水量に見舞われ、最高レベルの警戒が必要であることを伝えた。日本紙「読売新聞」の報道では、「豪雨被害で死者が100人を超えるのは、1983年に島根県などで起きた山陰豪雨災害(112人)以来となる」、「豪雨災害の死者数としては、平成では最悪の被害となった」、「気象庁は今回の災害を今回の豪雨を『平成30年7月豪雨』と命名」したと伝えた。
大きな被害が出た岡山県倉敷市真備町では川の堤防3ヶ所が決壊し、地域の3分の1以上が浸水した。1千人を超える人が自宅の屋根に上がって、ボートやヘリコプターによる救援を待った。同市の推計では、住宅約4600棟が浸水し、3千~5千人が自宅から避難したという。日本の国土交通省によると、「現地で水が引くまで2週間はかかる」という。
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