日本警察庁は12日、死者が全国14府県で200人に上っていると発表し、過去三十数年で最悪の被害となっている。特定非営利活動法人・日本防災士会東京支部の正谷絵美防災士はこのほど取材に対して、災害発生時は、まず自分の身の安全を確保することが一番重要で、その上で、周りの人と助け合ったり、政府の救援を待ったりしなければならないと話した。新華社が報じた。
2004年に設立された日本防災士会は、同組織が定めたカリキュラムの受講履修と試験合格、各種講習受講などを経て認定証を取得した防災士の有志で構成されている。現在、その会員数は8982人で、日本の全ての都道府県に支部があり、会員を対象とした研修や講習を企画したり、救済活動に積極的に参加したり、社会の防災能力を向上させるための活動をしている。
正谷防災士は、「自然災害が発生するたびにほぼ毎回、被災者からは政府の行動がおそい、救援が不十分という不満の声があがる。しかし、災害発生時に一番大事なのは、自分の身の安全を確保すること。例えば、洪水が発生した時は、現地の消防署や警察なども洪水に見舞われている。そして、政府は、他の地域の人員を派遣して救援に当たるしかなく、交通機関も麻痺するため、救援は自然と遅くなってしまう」と指摘する。
今回、被害が最も深刻だった岡山県倉敷市真備町では、洪水で堤防が決壊し、これまでに数十人の死者が確認されている。この点について正谷防災士は、「豪雨など予想できる状況に対しては、なんとかなるだろうという思いを抱く人がおり、テレビやラジオで大雨特別警報が発令されていると報道されていても、過去の経験をもとに自分は大丈夫だろうと思ってしまう。そして、夜中などに洪水が発生してしまった場合、逃げ遅れることになってしまう」と分析する。
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