自分が最も綺麗に撮れている写真を選ぶ場合、どういう風に選ぶだろうか?ほとんどの人が、自分が1人で写っている写真を選ぶだろう。だが、さまざまな研究から、集合写真に写っている姿のほうが1人で写っている写真よりも、より美しく見えるという事実が明らかになっている。生命時報が伝えた。
米国の心理学者の研究グループが、大学生約130人を対象に、無作為に100人の写真を見せて実験を行った。写真には、男性も女性も写っており、集合写真も1人で写っている写真も含まれており、写真を見た大学生に100人の魅力について評価してもらった。その結果、男女に関係なく、集合写真の方が、1人で写っている写真より、より魅力的という評価が得られた。なぜ、、1人で写っている写真より、集合写真の方が、より魅力的に見えるのだろうか?
人がある人物のルックスを評価する場合、その評価は、人物に対する主観的な印象と関係しているのが一般的だ。たとえば、好感を抱いた人については、ルックスに対して高く評価している場合が多い。「あばたもえくぼ」や「親ばか」というのは、こうした道理から生じている。ある人物が和気あいあいとした集合写真に写っているとき、写真を見た人は、その人物とグループがとても良い関係で打ち解け合っていると感じ、その人物を友好的で、人付き合いが良く、信用に足る人物だという印象を抱く。こうした積極的な色彩を伴った第一印象は、見知らぬ人に好感を抱く理由としては十分であり、写真の人物のルックスに対する評価も、より高いものとなる。
また、私たちの脳は、同類の情報を大量に処理する際に、自動的に平均値を取るしくみが備わっている。集合写真を見た時、私たちの視覚加工システムは、自動的に、集合写真に写っている人々をひとつの「全体」と見なし、その後、情報加工に取りかかる。つまり、大きな眼や高い鼻、小さな口といった全体の中でよく見られる外観的特徴を保留し、小さな眼や低い鼻、いびつな形の顔といったあまり見慣れない特徴を削除する。その結果、私たちは脳内でひとつの「平均的な顔」を統合し、かつ、この「平均的な顔」は、極端な値である少数の人の、美しくは見えない顔の外観的特徴を排除する。そして、私たちが再び集合写真の中の1人を見た時、おのずと写真の人物は「平均的」な長所を備え、欠点は見落とされるため、1人で写っている時より美しく見えることになる。
では、集合写真を写す際、どういう工夫をすれば美しさがより際立つのだろう?研究は、「4人の集合写真がベスト。4人を上回ると、各人の魅力による影響力は低下してしまう。集合写真で写る位置は、それほど重要ではない。同じ写真に写る他人の美しさによる魅力も、それほど大きくはない」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年7月13日
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