スポーツ映画では、スポーツマンシップを通して、社会問題や人の本性を映し出そうという試みもある。例えば、81年の米国映画「勝利への脱出」は、第二次世界大戦の最中、ドイツの捕虜となっていた兵士とドイツ代表との間で行われるサッカーの国際試合と、その背後で進められる脱走計画をテーマにしていた。06年の米国映画「グローリー・ロード」は、1960年代アメリカでは、白人至上主義で、大学バスケットボールの試合において、黒人選手を差別するという問題にスポットを当てていた。04年の米国映画「ミリオンダラー・ベイビー」は、ボクシングをテーマに、家族からすらも愛情を受けた事のない孤独な女性と、家族にすら愛情を見せた事のない不器用な老年の男性の間に芽生えながらも、非情な結末を迎える愛の物語を描いていた。名作スポーツ映画は、スポーツマンシップを通して、「平凡」と「偉大」の新たな定義を描写している。
現在、中国の多くの映画人がスポーツ映画に焦点を合わせている。現在製作中のスポーツ映画には、アジア出身選手初で唯一のグランドスラムシングルス優勝者である李娜選手を中心とした作品や、新世代女子ナショナルバレーボールチームのドラマを描いた作品などがある。中国国産スポーツ映画は今、新しい「ジャンル」を形成しつつあり、「スポーツ+映画」が今後、映画業界の発展の新たな方向性になるかもしれない。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年7月25日
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