「一人一花」運動で色とりどりの花が植えられた福岡市役所前の花壇(撮影・劉軍国) 。
福岡県福岡市の市役所前の2つの花壇には、フサフジウツギやベコニア、マリーゴールドなどの花が咲いており、街行く人々の目を楽しませていた。以前この花壇に植えられていたのは、1年中緑の葉だけという味気ない植物で、それが今は色とりどりの花植え替えられているが、福岡市はそのために1円もお金を使っていない、花壇を管理しているのは福岡造園建設業組合だ。人民日報が報じた。
市役所前の花壇が花できれいに飾られるようになったのは、福岡市が現在推進中の「一人一花」運動のおかげだ。同市は、福岡県の県庁所在地で、日本の南西地域で最も重要な大都市。税収は4年連続で増収となり、その記録を更新し続けている。ただ、税收だけでは1年中花が咲く田園都市を造り上げることはできないため、同市の高島宗一郎市長は今年の新年の挨拶で、「一人一花担当することで、一気に157万本の花が咲くことになる。そして、福岡市全部の花壇が1年中花に覆われ、きれいな潤いのある、彩のある街になる」と呼びかけた。
福岡市の街中では、タクシーや高層ビルの看板、道路の中央分離帯など、随所で「一人一花」運動のPRを目にすることができる。一般市民が一人一花植えることを推奨しているだけでなく、同運動では一企業一花壇も呼びかけており、市民はグループを作って花壇の花の世話をすることもできる。
現在、同運動には3割の市民がすでに参加している。同市は一人でも多くの市民の参加を促すため、「一人一花運動コンテスト」を企画しており、市民が自宅などで育てている自慢の花の写真と、その花にまつわるエピソードをネット上で募集。花壇づくり賞やストーリー賞が用意されており、受賞者にはフラワーギフト券などが贈られる。その他、毎月11日を植物園「一人一花」の日と定め、植物園が花苗を無料で配布している。
福岡市は数年前から 花壇の維持管理に係わる費用を協賛金として提供してもらい、花壇を設置する「スポンサー花壇」事業も展開しており、昨年までに30社の参加があった。「一人一花」運動開始後、同市は、さらに155口を準備し、一口20万円で1年間、スポンサーロゴ・社名入りの特製プレートを花壇に設置することができる。市はその協賛金で専門の園芸業者に花壇の管理を委託している。
地元では、「一人一花」運動の推進は「一挙両得」と大好評だ。街中が美しくなるだけでなく、市の財政支出を節約でき、さらに市民も、きれいな潤いと彩のある環境を楽しむことができる。また、企業も低コストで社会的責任を果たし、自社の知名度を上げることができる。その他、福岡市はこの運動で、一人でも多くの市民が、花を通して、一層生活を楽しみ、市民同士の交流や繋がりも促進されればと期待している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年8月13日
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