米コミック誌「マーベル・コミックス」の編集委員だったスタン・リーさんが12日、カリフォルニア州ロサンゼルスの病院で亡くなった。享年95歳。新華社が報じた。
スタン・リーさんは、米国の現代漫画産業の黄金時代を築きあげ、数多くのスーパーヒーロー作品を世に送り出してきた。
米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)傘下のモーション・ピクチャー・グループのトム・ロスマン会長は、「今の世界は、『クリエイティブ』と『才能』という言葉を過度に使いすぎている。しかし、スタン・リーさんはその2つを兼ね備えている。彼は、活力にあふれ、彼に代わる人はいない。彼は真のスーパーヒーローだ」と絶賛したことがある。
スタン・リーさんは、漫画はアートの一つと考え、1960年代に「ファンタスティック・フォー」や「ハルク」、「スパイダーマン」などのスーパーヒーローを次々に生み出した。その作品には、当時の若者が好むアクションシーンや出で立ちのほか、複雑なストーリーや文学性に富んだセリフ、風刺、SF、哲学などの要素も盛り込まれ、「現実主義の幻想」というスタイルを確立し、人気を博した。
スタン・リーさんが生み出したキャラクターを基に、多くのハリウッドの映画制作会社が2000年以降スーパーヒーロー映画を打ち出してきた。同年に公開された「X-MEN」は米国における興行収入が1億3000万ドル(1ドルは約113.86円)を超え、02年に公開された「スパイダーマン」の興行収入は4億ドルに達した。
AP通信は、「『マーベル・コミックス』の作品を原作とした映画は、米国において最も競争力を有する映画シリーズとなった」と伝えている。米国の映画の興行成績を集積、分析するサイト「ボックス・オフィス・モジョ」によると、今年11月の時点で、世界興行収入トップ10に入っている映画のうち、4作品がスタン・リーが生み出したスーパーヒーローが主役の映画だった。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年11月14日
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