▽消費高度化が顕著 娯楽体験が越境旅行消費の一番の目的に
中国経済が持続的に成長するのを背景に、消費の高度化がトレンドとして現れており、これは観光産業においてとりわけ目を引く。マスターカードのまとめたデータでは、高級志向の観光客は越境旅行者全体の約20%を占め、越境消費への寄与度は80%を超え、一人あたり平均消費額は中国人越境旅行者全体の平均を4倍以上も上回る。携程が発表した第3四半期のデータも、携程には今年取引をした中国のユーザがー1億3千万人おり、携程プラットフォームにおける年間平均消費額は5千元を超えたことを明らかにした。今年の越境旅行者の観光商品への平均支出は5800元に達した。
観光消費の増加は中国人観光客がより多様な楽しみ方や体験に支出するようになったことが原因だ。携程のデータでは、今年の海外レジャー商品の予約者数は前年同期比110%増加し、レジャー予約の一人あたり平均金額は同24%増加した。これには特色ある観光地のチケット購入、各種公演鑑賞の予約、気球アトラクション、海上一日ツアーへの参加などが含まれる。越境旅行の目的地が違えば、観光消費体験も違ったものになる。欧州のぜいたく品の店で買い物をする、オーストラリアと日本でサプリメントや美容製品を買い求める、タイでグルメを満喫する、アラブ所長国連邦(UAE)でジュエリーを購入するなど、さまざまな消費体験がある。
携程のデータに基づくと、越境旅行者の約60%が団体ツアーを選択するが、2人から出発可能なプライベート越境旅行、見知らぬ人とツアーを組む「プライベートツアー」などプライベート型商品の予約者が同177%増と爆発的に増加し、団体ツアーのうち約10%を占めるようになった。また越境旅行の自由旅行商品に申し込む人が約40%に迫り、「現地の人に連れて行ってもらって楽しむ」のが新たなトレンドになった。16〜18年に携程で現地の観光ガイドを予約した観光客の年間増加率は67%に達した。現在、世界約90ヶ国・地域の観光ガイド9千人あまりが、携程プラットフォームで観光客からの予約を受け付けている。
中国人観光客の消費高度化は海外の目的地がますます多様になったことにも現れている。マスターカードの消費データによると、米国、オーストラリア、カナダ、日本といった以前からの越境消費大国の順位は基本的に変動がなく、高度成長の勢いを保った。のべ旅行者数をみると、タイ、日本、ベトナム、シンガポールが高止まりし、タイを訪れた観光客は今年のべ1千万人を突破する可能性がある。一方、中国人観光客はますます遠くへ出かけるようにもなった。海外消費者数の増加率上位20ヶ国番付をみると、新たに番付入りした国はトルコ、ギリシャ、メキシコ、ポルトガル、スイス、ロシアなど9つあった。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年11月29日
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