米カーアクション映画「ワイルド・スピード SKY MISSION」がさまざまな興行収入記録を打ち立てている。初回のレイトショーだけで興行収入が5100万元(約9億7700万円)を超え、公開初日で4億元(約76億6000万円)を突破。その後も、公開5日目で10億元(約190億円)に達し、15日目で昨年の「トランスフォーマー/ロストエイジ」の記録を抜き、中国歴代興行収入記録を打ち立てた。第6回中国映画監督協会年度表彰大会に出席した中国の人気監督・馮小鋼も「中国人監督は中国映画を持ちこたえさせるためにも、芸術と興行収入の両方に気を配らなければならない」と、「ワイルド・スピード SKY MISSION」の話題に触れざるを得なかった。では、「ワイルド・スピード SKY MISSION」はなぜここまで爆発的に大ヒットしたのだろうか?
■主演俳優ポール・ウォーカーの事故死
本来車ファンの観客にとって、「ワイルド・スピード」シリーズで最も魅力的なところは、心湧き立つレースシーンに他ならないが、たとえ「ワイルド・スピード」シリーズの映画ファンでなくても、ポール・ウォーカーの遺作を見て涙を流したいと思う人々もいるだろう。このような「懐かしブーム」はもともと同シリーズやポール・ウォーカーのファンでない人にも、最終的に映画館に行って映画を見てみたいと思わせる一種の集団心理を生じさせた。