日本の友人を通して、はなちゃんの父親、安武信吾さんに連絡を取った。安武さんは、「この本は昨年出版されました。タイトルは、『はなちゃんのみそ汁』といいます。多くの人たちがテレビで、はなが紹介されているのを見てくれたり、中にはそれを見てみそ汁を作り始めた子供もいると聞いて、私もはなも喜んでいます」と語った。
安武さんは今でもはなちゃんの母親が娘の成長を記録していたブログを更新している。ブログには、最近はなちゃんがダンスに夢中になっていることや、E-Girls(イー・ガールズ)という日本の女性グループのファンになり、ダンスを真似て踊っていること、料理教室で料理を習っていることなど、はなちゃんの近況が綴られている。はなちゃんは以前、「料理をすることは人生で一番幸せな時間。毎朝、みそ汁を作ることは、ママとの約束」と語っている。
なぜこのような本を執筆したのか?この質問に対する、安武さんの答えは中国の親たちにとっては少し意外に感じるものかもしれない。この本は決して、多くの親たちが考えるような、教育理念を綴った本ではない。本を執筆したのは、「娘に母親がいかに努力して暮らしていたか、そしてどのように死を迎えたのかを伝えたかった」からだという。「父親と母親が出逢い、はなが生まれ、我々一家3人は共に暮らしてきた。この数年間の時間を娘の心の中に残したかった」と信吾さん。その言葉どおり、これは一冊の家庭の記憶録となっている。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年3月17日