▽海上航路の安全確保を理由に「同盟国」に武器提供も可能
あるメディアは、日本が新三原則を打ち出した主な原因は中国と朝鮮をけん制するためだと分析している。日本は武器輸出の拡大を通じて関連国との安全協力関係を強化しようとしている。小野寺防衛大臣は4月1日、「米国などとの防衛装備・技術協力を積極的に進めたい」と述べた。新三原則の運用指針によると、日本は安全保障面での協力関係がある諸国に、救助、輸送、偵察、巡視、地雷除去などの装備を提供できる。日本メディアは「これにより、日本は今後、海上航路の安全確保を理由に、フィリピンなどの国に艦船・軍用機などの装備を提供できる」と報じている。
慶応大学の大西広教授は本紙のインタビューに答え、「どの点から見ても、安倍内閣は戦後の日本の歴代内閣の中で最も右傾的、反中的と言える。集団的自衛権、武器輸出といった問題も、この右傾・反中の表れと言える。安倍内閣がこうなったのは主に、米国の実力衰退と中国の国力増強による。安倍内閣は自国の力で中国に対抗せざるを得ないと感じている。しかしそれでも、安倍首相は米国との同盟関係を破綻させる勇気はないだろう」と述べた。
大西教授はまた、「実は、米国は日本に対して警戒を強めている。だからこそ、安倍政権は米国を追随する政策を採らざるを得ない。今後、安倍内閣は日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直しに取り組み、集団的自衛権の行使容認のために憲法の解釈を変更するとしている。大多数の日本国民は安倍政権の危険性に十分警戒しているが、一方で、安倍氏の独断専行の背後には、一部国民による歓迎と支持があることも見逃せない」と指摘した。
福井県立大学の凌星光・名誉教授は取材に答え、「安倍首相が武器輸出三原則を改定した目的は、武器輸出の拡大により日本の軍需産業を支えるため、そして中国の周辺国家への武器輸出を増やし、中国をけん制するため、さらに国産武器の研究を強め、米国の支配から徐々に脱却するためだ。しかし、これら3つの目的は実現しにくく、日本の『平和のイメージ』は大きなダメージを受けた。安倍首相は平和憲法改正を企み、日本を正常な国にしようとしている。これにより、日本が戦後積み重ねてきた平和国家のイメージは崩れ去ってしまうだろう」と語った。