「愛国主義は多様な価値観に門戸開放すべし」中国紙 (2)
強大化した中国には、依然危険が付きまとい、愛国主義というガードマンを必要とする。しかし、今の中国にとっての危険とは、往々にして屈折し不明瞭であり、国家防衛の有り方をめぐる論争は止むことがない。中国という国家が前進するためには、さまざまな力を合わせて推進する必要があるため、今日の愛国主義の力は、局所的あるいは段階的な差が激しく、時には対立が生まれる可能性がある。愛国力の「一致団結」は、お互いが一定の距離を置くことによって、初めて効果が生じる。
今日の中国において、民間の愛国主義は、具体的な目標に欠ける場合が多い。釣魚島(日本名・尖閣諸島)をめぐる対立で起こった愛国主義の集結は、旧態依然で一時的なものにすぎない。国家存亡に対する危機感は、だんだんと希薄になり、一部の人の主張は、現実社会におけるさまざまな政治・社会的危機からかけ離れたものとなった。国家は、党、政府、社会など各種勢力層によって分断され、それぞれの運命は、実にお互い関係がなくなったように見える。
しかし、中国人の全体利益は、虚偽ではなく真実であり、国家の前進も真実である。これらは全て、各種思想活動を整理する強大な能力を備え、中国が最終目的とする方向を定める。従って、人々が現在の社会で個人的利益を追求することと、国家全体の利益と深い相関関係にあり、批判には客観的なより多くの建設的作用がある。国家の力量と勢いが強大ならば、愛国主義という溶鉱炉の中で、様々な材料を十分に燃やすことが可能となる。
南京大虐殺75周年記念日は、中国人が慣れ親しんだ見方では、現代中国に大量に埋蔵されている愛国主義が姿を表したように見える。それは、依然として比類なき大きさで、手を振り上げるだけで誇示される威信と力を備えている。しかし、愛国主義には、中国人の多くがあまり見知らない側面もあり、それらについて我々が理解し、それらが水面に浮上するまでのプロセスも進行している。
中国が発展し、ますます強大化した中国と世界とが互いに受け入れ合うことによって、中国国民の福利はまずます向上する。しかも、このプロセスに矛盾はない。これらは現代愛国主義の核心部分を構成している。この方向性において貢献した人は、全員愛国者だ。このような考え方こそ、中国人が愛国主義を理解する上での最大公約数となるべきだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年12月17日