2014年1月15日  
 

中国の夢健康知恵袋 企画集 日本からニイハオ!

Apple新浪騰訊人民微信RSS
人民網日本語版>>科学技術

黒豆の貧血改善効果、中国人科学者が発見

 2014年01月15日13:56
  • 分かち合うへtwitter
  • 分かち合うへyahoo
  • 分かち合うへsina.com
  • 分かち合うへrenren.com
  • 分かち合うへt.qq.com

 中国人科学者は研究により、黒豆の皮から抽出された成分が人体の鉄分吸収を促し、黒豆を皮ごと食べることで貧血症状を改善できることを明らかにした。同研究はまた、安全かつ効果的な薬物による貧血治療に、新たな道筋を提供した。新華網が伝えた。

 この研究成果は、浙江大学公衆衛生学院の王福俤教授のチームによってもたらされた。同チームは、黒豆の皮から抽出された成分が、体内のヘプシジンに働きかけることによって、造血作用が引き出されることを明らかにした。

 ヘプシジンは肝臓が生み出す抗菌ペプチドで、人体の鉄安定と鉄代謝を調節する重要な物質だ。王教授は、「ヘプシジンが過度に活性化すると、血液中の鉄分が過度に減少し、赤血球の生成を制限する。これは貧血の原因の一つだ」と指摘した。

 王教授のチームは、中国医学で造血作用を持つとされている黒ゴマ・黒キクラゲ・黒ナツメ・黒米・黒豆に対して、検証を進めた。

 王教授は、「実験により、大きな貧血改善効果を持つのは、黒豆のみであることが分かった。培養細胞レベルの実験において、黒豆の皮から抽出された成分はヘプシジンの活性度を効果的に抑制した。動物実験で、細かく砕かれた黒豆の皮をラットに食べさせたところ、1週間後に造血作用が大幅に改善された。黒豆の皮を与えている期間中、ラットの赤血球の数、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値が大幅に増加した」と説明した。

 王教授は、「実験結果により、黒豆の皮から抽出された成分がヘプシジンを抑制することで、小腸・肝臓・脾臓の鉄分吸収の働きを促し、体内の血清鉄の水準、人体の造血作用を大幅に高められることが分かった」と語った。

 同研究の関連論文は1月6日に、世界の栄養学界で有名な専門誌「British Journal of Nutrition」に掲載された。黒豆はヘプシジンを直接抑制することが初めて世界的に報じられた食物になった。

 同雑誌は、「王教授のチームによる、食物によりヘプシジンを抑制するという発見は、基礎研究と実際の応用を結びつけ、鉄分不足および炎症性貧血をターゲットとする療法の新たな理念を提供した」と指摘した。

 統計データによると、世界の約20億人が貧血を患っている。中国の貧血率は約15%で、中国農村部の中年・高齢者の女性の貧血率は40%に達する。王教授は、「現在の貧血治療の手段は主に薬物による鉄分の補給だが、これはヘプシジンの活性度をさらに高め、治療効果を下げることになる。また薬物による鉄分の補給は、高齢者の認知症のリスクを高める。食事療法による有機体の鉄分の改善は、比較的安全だ」と述べた。(編集YF)

 「人民網日本語版」2014年1月15日

関連記事

コメント

最新コメント