「2014年春季留学エリート就職説明会・ハイレベル人材相談会」が3月29日、北京亮馬河大厦(北京ランドマークタワーズ)で開催された。120を超える国内有名企業・国家機関が参加、募集ポストは1千以上に上った。金融、エンジニアリング、情報・インターネット、法律、文化・教育などさまざまな業界をカバーしており、多くの就活者が参加した。人民日報海外版が伝えた。
統計データによると、今年、中国国内の大学を卒業する学生は727万人に達する見込み。「史上もっとも困難な就職年」と言われた2013年の大卒生699万人から、さらに28万人増え、就業難は厳しさを増す一方だ。
このような状況のもと、海外の大学を卒業した海外帰国組も、同じ試練に直面している。上述の就職説明会にも、多くの留学帰国者が参加していた。
○大学への就職、非常に高いハードル
大学の人事担当部門も、同会の重要な構成要素のひとつとなり、北京大学医学部、中国メディア大学、首都師範大学など10校あまりが参加した。教員採用において、各大学がかなり高い条件を出していることは、注目に値する。中国メディア大学の担当者は、「学歴条件はほとんどが大学院博士課程修了以上で、特に、海外有名校の教授・准教授レベルの人を募集している」と述べた。
大学が募集するポストは全て教員であることから、専門分野に関する条件もかなり厳しい。学歴レベルのみならず、豊かな教員経験や科学研究の高い実績が求められている。
同日、多くの参加者が各大学のブース前で足を止めたが、実際に履歴書を提出した留学帰国者は少なかった。北京中医薬大学の担当者は、「これは、大学の募集条件が厳しいことと関係がある。本学は、応募者に対し、かなり高度な学術研究力と英語力を求めている。他の分野と比べ、この分野の人材はかなり不足している」と述べた。
○学歴条件プラス能力重視
大学に比べ、国有企業・外資企業・民間企業は軒並み、応募者にそれほど厳しい学歴条件を求めていない。北京外企人力資源(マンパワー)服務有限公司の丁経理は、「最も重視するのは、やはり本人の素質で、真面目にコツコツと仕事をする人であれば、採用対象としている。ポストによって、分析力、論理的思考力、クリエイティブ力など、求める条件は異なってくる」と話した。
就職説明会に初めて参加した中国社会科学出版社の社員応募条件は、大学院修士課程修了以上という。同社の王朝・人事担当者は、「弊社は今年初めて、留学帰国者も募集対象とした。弊社の海外優秀書籍編集・翻訳計画において、外国語力に長けた留学経験者は、『極めて重要な戦力』と位置づけられている。ドイツ語、スペイン語、フランス語など、学習者が比較的少ない言語の人材もぜひとも確保したい」と語った。