中国鉄建(チャイナ・レイルウェイ・コンストラクション)は8日、海外で初めて「中国の技術規格」を全面的に採用して敷設される電化路線鉄道「エチオピアージブチ鉄道」のレール敷設工事が始まったことを明らかにした。現地時間8日午前9時50分、エチオピア東部の都市ディレ・ダワでレール敷設工事がスタートした。エチオピアのハイレマリアム・デサレン首相が敷設着工式典に出席した。中国鉄建中土集団の大型レール敷設機が長さ約25メートルのレールをゆっくりと敷いていく。今回のプロジェクトは、前世紀のタンザニア―ザンビア鉄道に続いて中国が海外で敷設する国際鉄道となり、中国鉄道の「海外進出」戦略におけるより強力な一歩を象徴している。
○全パーツに中国製品を採用
エチオピアージブチ鉄道は、エチオピアの首都アジスアベバとジブチ共和国の首都ジブチ市を結ぶ、全長740キロメートルの鉄道。全線で中国二級電鉄規格を採用、設計時速は120キロメートル。投資総額は約40億ドル(約4068億円)で、うち約7割は中国輸出入銀行の融資でまかなわれる。同プロジェクトは2012年4月に着工、2015年10月に全線開通の予定。
○貨物・旅客輸送時間、1週間から8時間に短縮
エチオピア鉄道会社の副社長は、「内陸部の国家であるエチオピアは、輸出入の窓口としてもっぱらジブチ港に依存している。大量の貨物が道路輸送によってジブチ港からエチオピアに運ばれているが、これは、道路輸送に大きな圧力をもたらしているだけではなく、物流コスト上昇の一因にもなっている。鉄道が完成すれば、エチオピアの経済や国民の生活レベルがぐんと上向き、特にエチオピアと周辺国家との関係が大幅に強化され、地域の共同発展促進に大きく貢献するだろう」とコメントした。
今から100年以上前、フランス人がエチオピアの首都とジブチを結ぶ狭軌鉄道を敷設した。しかし、そのほとんどの区間が、長年改修されないまま放置され、運行されなくなった。現在、ジブチからアジスアベバまでの道路輸送に1週間かかっている。鉄道が開通すれば、100%道路に依存していた貨物・旅客輸送のうち、70%を鉄道が担うようになり、所要時間も7-8時間に短縮される。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年5月9日