▽商品の品質を厳格に管理 技術と管理で勝利収める
創業からの10年間、信誼漢方健康食品を広めるため、李さんは日本各地を訪れ、行く先々で講演を行った。さまざまな消費者と接し、その意見を採り入れ、消費者のニーズを踏まえて、次々に新しい商品を開発していった。
商品の品質を確保し、安全な商品を製造するため、李さんは創業の初期段階で天津市に自社工場を設立し、医薬品工場並みの厳しい要求をうち出した。
李さんによると、研究開発上のさまざまな難問に直面して、同社は学術関係者を師と仰ぎ、専門家を招聘して、薬品の製造規範(GMP)に合致した製造現場を完成させ、食品安全マネジメントシステムの国際規格(ISO22000認証)を取得した。商品の品質を宣伝アピールするため、同社は日本の販売業者、消費者、メディアをしばしば工場見学に招待し、商品の製造プロセスを紹介した。2007年6月には、日本での漢方健康食品の普及への貢献が認められて、日本文化振興会から社会文化功労賞を贈られた。
▽メードインチャイナにこだわり 中国医学文化の普及推進が誇り
李さんは、女の身で日本で起業するのは大変な苦労だったと率直に話す。特にここ数年は、中国食品の海外でのイメージが悪化し、これに中日関係の険悪化が加わり、同社の商品の売れ行きにも極めて大きな壁が立ちはだかった。こうした情況の中、李さんは自社の商品は中国で製造したものであると宣伝することをやめなかった。講演の時も、取材を受ける時も、商品がメードインチャイナであることを明確に伝えてきた。「うちの中国医学商品、漢方商品は中国で製造されたものだからこそ、最高の品質を保てるのです」という。
李さんによると、すべての消費者が李さんと同じ考え方をするわけではなく、日本の消費者の中には箱に「中国から輸入」とあるのを見ただけで買わない人もおり、売上への影響は大きいという。だが李さんは大勢の消費者が李さんの会社の商品を信じてくれると確信しており、実際10数年にわたって支援してくれる人もたくさんいるという。
李さんは次のように話す。信誼漢方健康食品は日本で足場を見つけた。売上はそれほど多くないが、李さんの父親が期待したように、外国人から金を稼ぎ、国のために外貨収入を生み出している。ただ金儲けは一番重要なことではない。努力によって中国医学文化を広めてきたこと、日本人の一部に中国医学を受け入れてもらえたことに、一番誇りを感じているという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年1月29日