レノボが農業に進出、果物に10億元を投資
聯想集団(レノボ・グループ)は、「農業に従事する」ことを宣言した。レノボは5月8日、現代農業ブランド「佳沃」を発表した。同ブランドを運営する佳沃集団の果物分野への投資額はすでに10億元(約160億円)を上回っており、将来的に投資を拡大する予定だ。レノボの柳伝志董事長は、「農業進出は、上場後の利益成長に向けた下準備だ」と語った。新京報が伝えた。
◆果物へ10億元を投資
IT事業により発展した、農業とまったく関連性を持たないレノボが、どのようにして農業を手がけるのだろうか。柳董事長は記者会見で、「慎重に議論を重ね、長期的な調査研究を行った結果、農業進出を決定した。その際に、北京大学の周其仁教授と議論を深めた」と述べた。
柳董事長は、「当社は2000年にITから投資・不動産などの業界に進出した際にも疑問視されたが、これらの分野でも成果をあげられることが事実により証明された」と語った。
レノボは2010年より、現代農業への投資を開始しており、2010年7月に農業投資事業部を設立した。2012年8月9日には、佳沃集団が正式に設立された。佳沃集団は、果物や茶葉などの細分化市場に着目している。
レノボの高級副総裁、佳沃集団総裁の陳紹鵬氏は、「レノボの農業進出は果物分野から始まった。消費者の需要は『おなか一杯食べる』から『良いものを食べる』へと変わってきている。佳沃集団は前年、新型果物分野で一連のM&Aを実施し、同分野への投資額が10億元を上回った。今後も投資拡大を予定している」と表明した。
◆楊CEOとの相談
農業進出を決定したが、IT事業により発展した企業の誰を「農業リーダー」にするかについて、柳董事長は熟慮を重ねた。