日本の物流大手・ヤマト運輸が、中国郵政集団のEMSと事業提携し、中国全土に日本製品の宅配サービスを提供することになった。同サービスは4月開始を予定している。中国人消費者が日本の通販サイトから購入した商品が、最短3日で届けられることになる。このスピードは他省からの宅配便とほぼ同じで、海外の通販サイト、特に日本の通販サイトを利用する事業が、中国で発展する可能性がある。北京商報が伝えた。
業界関係者は、今回の提携の実現は、主に信頼できる関税サービスによるものだと指摘した。消費者は現在、日本郵政公社が提供するEMSを利用できるが、利用者が海外通販サイトからの購入、通関手続き、関税について詳しくない場合、不具合が生じることがある。貨物は関税を徴収されることもあり、宅配の遅延が生じ、宅配できなくなる場合もある。
ニッセンの海外旗艦店、ケンコーの海外旗艦店を含む、「天猫国際」(中国B2C大手「天猫」の、海外商品を専門に扱うサイト)の日本企業の店舗を取材したところ、日本から直接出荷する店のほとんどがEMSを利用しており、7−10日の到着とされていた。しかしEMSとの提携により、ヤマト運輸は複雑な通関手続きに直接介入し、宅配時間を従来の半分に短縮できる。
ヤマト運輸は中国郵政と、通関手続きの提携の中で、予想される関税額と商品価格を事前に表記する。ヤマト運輸は自社の物流システムで日本国内の商品の運搬を担当し、羽田空港から上海に出荷する。中国郵政は商品を全国範囲で配送する。宅配便の料金は1キロ以内2000円、2キロ以内3500円を予定しており、利用頻度により割引を提供する。昨日の円相場に基づき計算すると、ヤマト運輸の1キロ以内の宅配料金は人民元換算で121.3元で、順豊速運の小包宅配料金より30元(約495円)ほど安くなる。しかしこの料金は、日本の通販サイトが提供している宅配サービスの料金を大幅に上回る。本紙記者が調査したところ、日本の通販サイトの宅配料金は、ほぼ30−50元(約495−825円)内となっている。