北京市門頭溝区斎堂鎮九龍頭地区でこのほど、石磨棒、鉢、石切鑿などの器物、および破片などが出土した。考古学者の鑑定結果によると、これらの出土品は、約4000年前の新石器時代後期のものと見られる。新京報が伝えた。
◆偶然の発見
これらの出土物は、門頭溝永定河文化研究会の調査チームが、実地調査中に偶然発見したものだ。同チームは斎堂鎮九龍頭村馬蘭黄土台から、石磨棒、鉢、石切鑿、焼土、破片、炭くずなどの古代の遺物と思わしきものを発見した。そのうち鉢と石磨棒は保存状態が良く、この地区に古人類が活動した痕跡が存在する可能性が出てきた。
同チームはこれらの出土品の鑑定を進めた。石磨棒は灰色の砂岩で、長さ28センチ、幅5.8センチに達し、形状は長い円柱状で、底部は平らに磨かれている。また出土した鉢の中には土壌、炭くず、灰燼、石切鑿があった。鉢は楕円形で、断面を見ると中に赤い色が含まれることが分かる。同チームは発掘中に、鉢と石磨棒の近くで土製のさじ、石切鑿に似たものを発見した。
◆一部の破片、商・周時代のものか
考古学者の鑑定結果によると、これらの出土品は約4000年前の新石器時代後期のものと見られる(昌平雪山遺跡3期に相当)。集められた破片の一部は、商・周時代のものである可能性がある。二つの小型の陶器は稀な出土品で、その他の器物とつながっていた複合的な陶器の可能性がある。
北京市文物局は発見現場で調査を進めている。今後は専門家を招き出土品の鑑定を進め、加工された正確な年代を推測する。
門頭溝区からの情報によると、これらの出土品が古代のものであることが証明されれば、九龍頭地区が新石器時代に古人類が活動した遺跡であることが証明される。これは「東胡林人遺跡」(約1万年前の新石器時代前期)に続く、門頭溝区の新しい重要な発見となる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月4日