福建省農業科学院は19日、同科学院の劉波氏が率いる研究チームがこのほど兵馬俑博物館1号坑の土壌から分離した「FJAT—13831T菌株」が、世界で初めて発見された地球上の微生物であることを発表した。これはバチルス属細菌の新種で、「兵馬俑バチルス属細菌」と名づけられた。この発見はバチルス属細菌の開発・利用に新たな手段を提供した。人民日報が伝えた。
この新発見は、世界的に権威ある学術誌「レーウェンフック微生物学誌」の2014年第3期のウェブ版に掲載された。3月に発行される第105巻第3期(印刷版)にも、同論文が掲載される予定だ。
バチルス属細菌は桿菌を生成する細菌で、高い抵抗性を持ち、南極、火山、砂漠、深海、塩湖などの極端な自然環境内に幅広く分布している。その活性促進剤は高い効果を持ち、食品、農業、工業、医学、バイオ農薬などに幅広く利用されている。
劉氏の研究チームは2010年5月、国家重点基礎研究発展計画(973計画)と中国農業部(省)の948プロジェクトの支援を受け、世界で初めて兵馬俑博物館の土壌のバチルス属細菌の研究を開始し、10菌株を分離した。これらの菌の形態と生理・生物化学的特徴、遺伝子型の特徴などの分析により、「FJAT—13831T菌株」がバチルス属細菌の新種であることを確認した。専門家はこれまでに、南中国海の泥、内陸部の塩湖から、バチルス属細菌の3種の新種を発見している。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年2月20日