▽今後放送できるのはテレタビーズだけ?
保護者達の懸念は、多くのドラえもんファンにとって驚きだったようで、「じゃあ今後放送できるのはテレタビーズ(英国の幼児向けテレビ番組)だけになるのか?」「ニュースも子供に見せるべきではない。見続けたら子供が皆役人になってしまう!」「ドラえもんを見ながら育った世代の人々がどういう感想を持つか知りたいものだ」などのコメントが寄せられている。
ネットユーザー・温朗東氏はこのほどフェイスブックに書き込みを投稿、「『これは子供向け作品』という偏見を捨てて、一度原作を読んでみるべき。そうすれば、子供の世界は大人が想像するより複雑で、大人の理解力は、自分が思っているよりも貧弱ということが分かるだろう」との見方を示した。
ドラえもんは今夏から米国でも放送が始まるという。米国版では、肥満につながる恐れがあるため、ドラえもんがどら焼きを大量に頬張るといったシーンが放送基準に基づきカットされるが、ジャイアンの台詞やキャラクターを変えることはないという。いじめのシーンがあるから放送自粛を求めるという台湾の意見に対し、あるネットユーザーは「私は数十年見てきたが、ちゃんと生きてるよ?」とコメントしている。
ドラえもん放送自粛に関する話題がヒートアップしており、台湾の通信放送委員会(NCC)に対し、「ドラえもんで描かれる友情、愛と正義をNCCが認めないのなら、ドラえもんを見ながら育った幾世代もの人々は一体どうすればいい?」と直接不満をぶつける人もいる。
この状況を受け、NCCもデマを打ち消すため、「ドラえもんの放送自粛を求めたことはない」と発表する事態になっている。
NCCは「ドラえもんは物語であり、物語にはいい人も悪い人も登場する。NCCに寄せられる苦情は、ドラえもんが放送禁止になると勘違いした人からの抗議の声がほとんどだ」と指摘した。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年7月22日