今年7月、香港の若い人々の元へ不動産市場のグッドニュースが飛び込んできた。李嘉誠氏が率いる長江実業(集団)有限公司がこのほど、新界の大埔区で「嵐山第一期プロジェクト」の販売予約をスタートし、香港で最も安く買える物件が売り出されたのだ。
▽最小住宅の記録を塗り替える
嵐山第一期プロジェクトの販売予約では第一弾として260の物件が売り出され、このうち43件は超小型マンションで、面積はわずか10数平方メートルしかなく、香港の最小住宅の記録を塗り替えた。小さければ、それ相応に価格も安い。このマンションの販売価格は194万6千香港ドル(1香港ドルは約13円)から223万6千香港ドルで、開発業者は最大で15%の割引サービスを提供する。18平方メートルの物件の場合、割引後の最低価格は165万香港ドルで、1平方メートルあたりの価格は9万2千香港ドルだ。香港メディアは皮肉を込めてこうした物件を「蚊サイズマンション」と呼び、居住面積が8平方メートルほどしかないので、まるで香港の刑務所の独居房のようだという。香港の赤柱監獄の独居房のサイズがこれに近く、面積は7.5平方メートルだ。
だが、この物件は小さくて機能は充実している。キッチン設備があり、浴室があり、浴槽もあり、小さいながらベランダまでついている。
メディアは賛否両論で大騒ぎしているが、人々の購入意欲には何の影響もない。若い独身貴族たちはこのようなミニサイズの物件が大好きで、最近では香港で最も人気のある物件タイプになっており、「奪い合い」といわれることさえある。
▽低所得者への福音 誰でも買える蚊サイズ物件