国際学術シンポジウム「日本の戦略動向と中日関係の位置づけ」(主催:中国社会科学院)が24日、北京で開催され、外交副部長(外務次官)、駐日大使を歴任した徐敦信氏が基調講演を行なった。
近年日本は防衛白書で中国を周辺に存在する安全保障上の脅威と位置づけ、他国との防衛協力や戦略関係を発展させる際に、少しも隠さずに「中国の脅威」をその理由、根拠とし、中国を持続的な挑戦者、破壊者、防備すべき対象と呼び続けている。日本は南中国海問題にも公然と干渉し、中国と関係国との関係に水を差している。日本は平和的発展路線を変えるために、中国を説得材料として持ち出し、「中国の脅威」を喧伝する必要があるのだと考える学者が国内外には少なくない。日本の国家戦略は中国の台頭を抑えつけることなのであり、そのためには中日関係を犠牲にすることも辞さないと考える学者もいる。
こうした中、徐氏は「両国の政治家は中日関係の位置づけを明確にしなければならない。中日両国は一体パートナーなのか、それともライバルなのか?中国の発展は日本にとって一体チャンスなのか、それとも脅威なのか?中日両国は平和的発展の道を共に歩むべきなのか、それとも対立、対抗し続けていくのか?2008年に中日双方は第4の政治文書で、中日は『互いに協力パートナーであり、互いに脅威とならない』『互いの平和的発展を支持し合う』ことを明確に打ち出した」と指摘。「この重要な政治的共通認識を両国社会の広範な共通認識に真に転換し、双方の政策と行動を指導するものにできるか否かが、現在の状況ではとりわけ重要な意義を持つ」と語った。