2014年9月4日  
 

中国の夢健康知恵袋 企画集 日本からニイハオ!

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

海南島の世界最大級の免税店 消費の海外流出の歯止めとなるか?

人民網日本語版 2014年09月04日08:17

海南島三亜市の海棠湾に位置する世界最大規模の免税ショッピングセンターが1日、オープンした。当日、雨天にもかかわらず大勢の観光客が押し寄せた。業界関係者は、同ショッピングセンターは観光客のニーズを満たすことができ、ブランド品を好む中国の消費者が海外ではなく国内で購入するというスタイルを作り出すのに一役買うものの、消費者が期待している「ショッピング天国」となるためには改善の余地も残されているとの見方を示している。新華網が報じた。

同ショッピングセンターの営業面積は、これまで同市内にあった免税店の総面積の約7倍を誇る7万平方メートル。免税店のほか、有税店、レストラン、文化展示場などが集まっている。国際的な有名ブランド約300店に、10万点以上の商品が並べられている。うち、プラダやアルマーニ、ロレックスなど約10ブランドは初めて中国大陸部の免税市場に進出した。

上海から来た観光客・沈真さんは、毎年海南省を旅行しており、離島免税政策が2011年から実施されて以降、同地に対する魅力が増加したという。おいしい空気を吸いながら、美しい景色が楽しめるだけでなく、香港とほぼ同じ価格で化粧品が手に入るからだ。

「離島免税政策」とは、海南島を国際的な観光地にしようと実施された優待政策。中国財政部(省) や海関(税関)総署は12年11月、海南省の離島免税政策の限度額や種類、数量などに調整をくわえた。うち、免税で購入できる額は5000元(約8万5千円)から8000元(約13万6千円)に調整された。

実施から3年の間に、観光客の同省における消費は顕著に上昇。海口市の税関の統計によると、今年8月15日の時点で、海口市と三亜市の免税店で販売された商品は1272万点で、総額92億2000万元(約1567億円)に達した。海南省観光委員会の調査によると、同省における「免税ショッピング」は、「自然の景色」、「気候環境」に次ぐ第3の観光資源となっている。

業界関係者は、「今回、三亜市に大型の免税ショッピングセンターがオープンしたということは、十分な数の利用者がいるということ。中国の消費者が国内で消費するというスタイルを確立するのに役立つ」との見方を示している。ただ、今の段階では、中国の消費者が海外でブランド品などを購入することを好むという現状を変えるには至らない。

財富品質研究院の周婷・院長は、「中国で買うより安いというのが、消費者が海外で消費することを好む主な原因。海南省で離島免税政策が実施されて以降、価格面でメリットが増えた。それでも、多くの商品の価格は未だに国外の免税店より高く、商品の種類も国外のほうが豊富。商品の返品や交換も国外ほど融通が利いたものではない」と課題を指摘した。

湖南省長沙市から来た観光客・高珏さんは、「三亜市での免税商品購入は、香港や韓国には及ばない。香港や韓国では欲しいものが何でもあるけど、海南省では、電子機器や外国の粉ミルクなど、多くの商品が手に入らない。それに、購入額や回数にも制限がある。価格が比較的安い化粧品や革製品を買うしかない」と語った。

海南省財政庁によると、海南省は現在、「離島免税政策」が適用されるネットショップのプラットホーム立ち上げる計画を積極的に進め、同政策の効果拡大につなげたい考えであることを明らかにした。同庁は「今一番しなければならないのは、海南島を国際的な観光地にするために実施されている優待政策を最大限活用すること」している。 (編集KN)

「人民網日本語版」2014年9月4日

関連記事

コメント

最新コメント

アクセスランキング