世界的大手のコンサルティング会社「プライスウォーターハウスクーパース」(以下、PwC)が21日に発表した報告書によると、この1年間、中国の同族企業の売上の成長率は世界平均水準をはるかに超えており、経営者は将来の成長見通しにおいて高い自信を持っていることがわかった。
PwCが発表した2014年「ファミリービジネスサーベイ」は、世界の40ヶ国以上の年売上高が500万~10億ドルの同族企業の高級管理層2378人から回答を得てまとめたものである。
中国の回答者のうち、前財政年度において成長を実現したと答えた人は84%で、世界平均の65%を上回っている。彼らは将来の発展を楽観視していると共に大きな目標を設定している。向こう5年で急速かつ力強い成長を実現できるとした中国の同族企業は53%で、世界平均の15%をはるかに超えている。
また、報告書によると、90%以上の中国の同族企業はその取締役会に非家族メンバーを入れている(世界平均は65%)。ある種の事業承継計画を定めた中国の同族企業は22%あるが、書面による事業承継計画を作成したのはわずか6%で、世界平均の16%を下回った。
PwC中国税務部のパートナー王蕾氏は、「中国の同族企業は家族問題の処理や事業承継などの面において、世界平均水準と比べ一定の差が存在している。その原因は、大多数の中国の同族企業は依然として初代の創始者が掌握しており、発展の早期段階にあり、完全な事業承継計画の作成には経験が足りないことにあるだろう」と分析している。
報告によると、中国の同族企業の高級管理層も世界の多くの同族企業と共通しており、職員の募集と市場環境を向こう1年の主な課題としている。また、向こう5年の主な課題としては、中国の回答者は、イノベーション、運営の専門化及び高技能人材の確保を上位に挙げているということである。
中国国際放送局日本語版 2014年10月24日