中国のここ2年の外交は世界の各大陸をカバーし、その考え方は一層明らかになってきた。米国などの大国と新型の大国関係を構築し、東南アジア諸国連合(ASEAN)などの発展途上国との関係を深めることであり、そこに貫かれているのは「親、誠、恵、容」の外交理念である。
中国にとって最も重要な国家の利益は国内の持続可能な発展である。内部の持続可能な発展を実現する最も重要な支えは、平和の持続する国際環境である。これにはまず、中米関係を解決し、新興の大国が旧来の大国に挑戦するという過去の衝突モデルと悲劇を避けなければならない。中国が構築しようとしているのは中米新型の大国関係、相互に協力する関係であり、衝突のモデルではない。同時に、中国が強くなれば、周辺の発展途上国が不安を抱くのは避けられない。中国は、ASEANや中央アジアの国々との協力関係を深めなければならない。
中国の大国としての責任は、世界の平和的な発展である。新型の大国関係の構築と新シルクロードの建設はいずれも、世界の平和を守り、世界の発展を推進するためである。中国が台頭したことで米国が関心を寄せているのは、中国がその地位に挑戦してくるのではないかということだ。発展途上国が関心を寄せているのは、中国がそれらの国に何ができるかということだ。習近平氏はすでに、中国の台頭が世界に何ができるかという問題に答えている。もちろんその他の国が自らの立場から中国を理解するということは避けられないだろう。これらの国に中国が自らの立場と外交の責任を理解してもらうには、まだ多くの意思疎通が必要となる。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年1月9日