企業を定年退職した人の基本年金の受給水準について、11回目となる引上げが実施される。中国人力資源・社会保障部(省)は15日、党中央と国務院の手配に基づき、2015年1月1日より企業退職者の基本年金をさらに10%引き上げることを明らかにした。今回の引き上げにより、約8千万人の退職者が恩恵を受けることになる。北京晨報が伝えた。
10年間続いた引上げにより、2014年末の時点で、企業退職者に支払われる基本年金の受給レベルは、2004年の平均月額647元(約1万2千円)から現在の2千元余り(約3万8千円)に引き上げられた。
また、国務院の認可を経て、全国の都市・農村部住民の基本年金最低額は1カ月1人70元(約1300円)に引き上げられ、これまでの55元(約1千円)から15元(約300円)増加した。この調整は、2014年7月1日時点にさかのぼって適用される。全国の都市・農村部住民の基本年金最低額が引き上げられるのは、今回が初めてとなり、多くの都市・農村部に住む高齢者や高齢者世帯に恩恵がもたらされると見られる。
このほか、国務院は、都市・農村部住民の基本医療保険への財政補助基準を60元(約1100円)引き上げることとし、補助基準額は1人あたり380元(約7100円)となる。個人が支払う納付量基準も30元(約550円)引き上げられ、1人あたり120元(約2200円)となる。新たに増える資金は、主に、都市・農村部住民を対象とした「大病保険」政策の実施に運用される。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年1月16日