中国人観光客を歓迎する日本人
2014年に日本を訪れた中国人観光客の総数は、前年比82%増、過去最高の220万人に達した。今や中国は、訪日観光客の国別ランキングで第3位に躍進した。中国人観光客の訪日ブームが沸き起こった背景には、どのような状況があるのだろうか?円安、ビザ規制緩和、免税措置、訪日旅行のサービスレベル向上が、その主要因として考えられる。
中国観光研究院国際所の蒋依依・副所長は、円安による影響について、次の通り分析した。
日本円の対人民元レートは、2013年は20%下落、2014年にはさらに10%から12%下落した。これは、中国人が日本で買い物をした場合、2割から3割引の価格で買えるのと同じことだ。円安が進むほど、中国人観光客の消費レベルも上がっている。
日本政府は1月19日、中国人個人観光客の訪日「数次ビザ」の発給条件を緩和、有効期間をこれまでの3年から5年に延長した。一定の経済的条件を満たし、過去3年以内に日本への渡航歴がある中国人観光客は、有効期間3年から5年の数次ビザを申請することができることとなった。
また、日本政府観光局(JNTO)北京事務所の伊地知所長は、「ビザ発給条件が緩和の方向に向かうのは、必然的なすう勢であり、今回の規制緩和は、今後のさらなる緩和につながる一つのステップに過ぎないだろう」との見方を示した。