データによると、2014年の消費市場は全体的に安定していた。社会消費財小売総額は26兆2千万元(約495兆円)となり、前年比12%増 (前年比1.1ポイント減) だった。物価変動要因を除く実質伸び率は10.9%(前年比0.6ポイント減)だった。消費の国内総生産(GDP)成長への寄与率は51.2%と、前年より3ポイント上昇し、経済成長を牽引した。
各消費の中でも、オンライン小売の成長が著しい。統計によると、昨年、中国のオンライン小売販売額が、前年比49.7%増の2兆8千億元(約53兆円)に達した。商務部がモニタリングしている小売り企業5000社のうち、オンライン小売の成長率は33.2%(前年比1.3ポイント増)に達した。専門店、スーパー、百貨店の成長率はそれぞれ5.8%、5.5%、4.1%で、前年比それぞれ1.7ポイント、2.8ポイント、6.2ポイント減だった。ショッピングセンターの成長率は7.7%だったものの、昨年比4.5ポイント下降した。
一方、大衆化消費やサービス系の消費は安定した伸びを見せている。統計によると、同年、中国の飲食業の收入が9.7%増加した。その他、映画の興行収入は前年比36.2%増の296億4千万元(約5631億円)、観光総收入は同11%増の約3兆2500億元(約62兆円)に達し、海外旅行者数が初めて延べ1億人を突破した。
統計データによると、中国の2014年の輸出入額は前年比2.3%増の26兆4300億元(1元は約19円)に達し、そのうち輸出は4.9%増の14兆3900億元、輸入は0.6%減の12兆400億元で、貿易黒字が45.9%増の2兆3500億元に達した。米ドル換算の場合、中国の2014年の輸出入額は3.4%増の4兆3000億ドルで、そのうち輸出は6.1%増の2兆3400億ドル、輸入は0.4%増の1兆9600億ドル、貿易黒字は47.3%増の3824億6000万ドル。これは予想を上回る成績表であり、2014年の対外貿易の輸出状況は過去3年間で最も好調だった。
14年の中国の外資導入額 発展途上国中23年連続トップ
2014年、新設された外資系企業は4.4%増の2万3778社。実行ベース外資導入額は7363億7千万元(1195億6千万ドル)。12月だけを見ると、新設された外資系企業は前年同期比6.1%増の2482社で、実行ベース外資導入額は同10.3%増の818億7千万元(133億2千万ドル)だった。
2014年の中国の実行ベース外資導入額(銀行や証券、保険などの分野のデータを含まず)は前年比1.7%増の1195億6000万ドル(約14兆2276億円)となり、23年連続で発展途上国中トップをキープ。さらに、米国や欧州連合(EU)、ロシア、ブラジルなどの主要エコノミーを上回った。
韓国と英国からの投資が急増
国・地域別で同年中国への投資額が多かったトップ10は香港、シンガポール、台湾、日本、韓国、米国、ドイツ、英国、フランス、オランダで、全体の94.2%を占める計1125億9千万億ドル(前年比2.7%増)だった。うち、伸び幅が最も大きかったのは韓国で前年比29.8%増の39億7千万ドル。次に大きかったのは英国で、同28%増の13億5千万ドルだった。中国大陸部と香港の経済貿易は引き続き緊密で、香港からの投資額が全体の68%を占めた。
【関連ニュース】
中国の対外投資と外資導入が均衡へ近づき、海外M&Aが飛躍
2014年には中国国内の投資家が世界156カ国・地域の企業6128社に直接投資を行い、金融分野を除く直接投資額は累計6320億5千万元(1元は約19.0円)に達した。米ドルで計算すると、1028億9千万ドルで前年比14.1%の増加だ。このうち12月の金融分野を除く直接投資額は804億1千万元。米ドルで計算すると130億9千万ドルで同31.8%の増加。2014年末現在、中国の金融分野を除く直接投資額は累計3兆9700億元(約6463億ドル)に達した。
全国の対外直接投資の規模と同期の外資導入の規模とはわずか35億6千万ドル(1ドルは約118.4円)の差しかなく、(対外投資と外資導入の)双方向の投資が初めて均衡する水準に近づいたと同時に、企業の海外での合併買収(M&A)が飛躍を遂げた。
生乳廃棄相次ぐ問題
■背景
最近の市場には、牛乳の買い取り先をなかなか見つけられない、酪農家が余った牛乳を捨てたり乳牛を売り払ったりするといった現象が再び起きている。農業部(農業省)は今月7日に「牛乳の販売の困難をバランスよく処理して乳業の生産を安定させることに関する緊急の通知」を通達し、各レベル地方政府の農業・畜産業部門に有効な措置を取って、酪農の利益を確保し、乳業の生産を安定させるよう求めた。
■コメント
最近の牛乳廃棄問題は海外産粉ミルクの打撃によるのではないかと指摘する声もある。これに対して、沈報道官は、「過去5年間、中国の乳製品の輸入は20%以上の増加率を維持し続け、2013年は37%にも達した。だがこの間に国内では乳原料の不足や余った牛乳の廃棄といった現象が出現した。税関のまとめた統計によると、2014年の乳製品輸入は前年比17.9%増加し、増加率は目立って減少した。それにも関わらず牛乳の買い取り先がなかなか見つからず、乳牛を殺処分したり余った牛乳を捨てたりしているのはなぜか。ここには乳製品の国内外の価格差の大きさ、国内企業の輸入乳製品使用の増加といった要因があり、国内の乳製品産業の全体的な低さ、消費者の国産乳製品に対する信頼の低さと大いに関連があると考えられる」とコメントした。
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(編集JZ)
「人民網日本語版」2015年1月27日