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商務部が牛乳問題でコメント 原因は国内にある

人民網日本語版 2015年01月22日14:55

商務部(商務省)の沈丹陽報道官は21日の定例記者会見で、最近一部の地域でみられる牛乳の買い取り先が見つからない問題、余った牛乳を捨てたり乳牛を殺処分したりしている問題についてコメントを発表した。「これは必ずしも輸入による打撃のせいばかりとはいえない。国内の乳製品産業の全体的水準の低さや消費者の国産乳製品に対する信頼の低さと大いに関連があると考えられる」とした。「新京報」が伝えた。

最近の市場には、牛乳の買い取り先をなかなか見つけられない、酪農家が余った牛乳を捨てたり乳牛を売り払ったりするといった現象が再び起きている。農業部(農業省)は今月7日に「牛乳の販売の困難をバランスよく処理して乳業の生産を安定させることに関する緊急の通知」を通達し、各レベル地方政府の農業・畜産業部門に有効な措置を取って、酪農の利益を確保し、乳業の生産を安定させるよう求めた。

沈報道官は今回の記者会見でメディアから寄せられた「最近の牛乳廃棄問題は海外産粉ミルクの打撃によるのではないか」との質問に対し、「過去5年間、中国の乳製品の輸入は20%以上の増加率を維持し続け、2013年は37%にも達した。だがこの間に国内では乳原料の不足や余った牛乳の廃棄といった現象が出現した。税関のまとめた統計によると、2014年の乳製品輸入は前年比17.9%増加し、増加率は目立って減少した。それにも関わらず牛乳の買い取り先がなかなか見つからず、乳牛を殺処分したり余った牛乳を捨てたりしているのはなぜか。ここには乳製品の国内外の価格差の大きさ、国内企業の輸入乳製品使用の増加といった要因があり、国内の乳製品産業の全体的な低さ、消費者の国産乳製品に対する信頼の低さと大いに関連があると考えられる」と回答した。

沈報道官は一部の専門家が懸念する、中国・オーストラリア自由貿易協定(FTA)が調印されれば、国内の乳業産業にとって打撃になるのではないかという問題について、「このような懸念は理解できるが、過剰に心配する必要はない。中豪FTAの交渉の中で関税の段階的減免を検討すると同時に、乳製品などの製品に適切な保護を与えることが話し合われたからだ」と述べた。

また沈報道官は、「乳製品に関する中豪交渉の結果は、粉ミルクなどを含め、中国が主要乳製品に対し実施している10~20%の関税を、今後9~11年かけて徐々にゼロまで引き下げていき、粉ミルクについては特殊な保障メカニズムを特別に留保するというものだ。この特殊保障メカニズムは安全バルブのようなもので、輸入の数量が規定の上限を超えるとFTAの税率が適用されなくなる。正常な最恵国待遇に基づく税率が回復し、税率引き下げ期間が終了した後にも、このメカニズムは数年間留保され、税率引き下げが国内産業界に打撃を与えないことが確認されて初めて終了する」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2015年1月22日

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