上海海洋大学が発表した情報によると、同校の深淵科技センターが複数の民間企業と共同開発する水深1万メートル級有人深海潜水艇「彩虹魚号」の各種作業が着実に進められている。その母船となる科学観測船「張謇号」は今年3月に建造が開始される。総工費は2億2000万元(1元は約18.8円)で、2016年に交付を予定している。新華社が伝えた。
1万メートル級有人深海潜水艇の科学的要求に基づき、張謇号の排水量は約4800トンに設定され、ダブルエンジン・シングルスクリュー、軸駆動発電機、バウ・スターンスラスターによる推進方法が採用された。同船はマリアナ海溝で水深1万1000メートルの有人深海潜水を実施する彩虹魚号に科学観測サービスを提供するほか、一般的な深海海洋科学観測、海洋事故救助・引き揚げ、海底探査、海底発掘調査、深海映画撮影といったさまざまな機能を持つ。
同センター長の崔維成教授は、「張謇は中国近代の有名な実業家、教育者、上海海洋大学の創設者だ。その名を中国産1万メートル級有人深海潜水艇の母船につけたのは、張謇の『実業を母とし、教育を父とする』という実務的な富国理念を発揚し、中国を一日も早く世界の海洋強国にするという願いを込めるためだ」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年2月4日