2015年6月3日  
 

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人民網日本語版

高速鉄道が変える中国の経済勢力図 (2)

 2015年02月13日16:18

【広東省】~西に広がる経済範囲~

広州市は、南広高速鉄道の起(終)点でもあり、貴州と広州を結ぶ貴広高速鉄道の起(終)点でもある。両高速鉄道の開業は、春節の移動問題を緩和したほか、沿線地区の時間と空間の距離を縮め、さらには沿線都市をつなぐ「回廊経済ベルト」の構築に大きな役割を果たす。広州市から西へ向かう南広高速鉄道の最初の停車駅は仏山市である。

同高速鉄道の開通によって仏山市など、珠三角経済圏に位置する製造業の盛んな都市が、広東省西部や広西自治区にまでその経済圏を広げることができるようになる。仏山市のあるアルミニウム加工会社は、このほど広西自治区の田陽県に広さ4000ムー(1ムーは6.67アール)の工場を建設中だ。同会社の責任者は「高速鉄道を使えば仏山と田陽は3時間の距離でしかない。これは当社だけでなく仏山の多くのメーカーの工場移転にも大きく役立つだろう」と語った。

【新疆ウイグル自治区】~春に向かって走る列車~

2014年12月26日、蘭州と新疆をつなぐ蘭新高速鉄道が全線開通した。ウルムチを出発して4時間で高速列車は広大な新疆ウイグル自治区を出る。早朝、ウルムチを出発した列車は蘭州を目指して東に走る。途中雪に覆われた景色もトルファンあたりになると、もう見ることができなくなる。乗客の一人は「わずか1時間で外の景色がまるで季節が変わったかのように変わる。まさに春に向かって走る列車だ」と笑顔で話した。高速鉄道で変わるのは季節だけではない。経済も春に向かって動き出す。

これまで区都のウルムチから200キロ近く離れたトルファンは、その経済をほとんどウルムチに依存していた。毎年約24万トンの新鮮な野菜をウルムチに出荷するなど、トルファンはウルムチの重要な副食品の供給基地であった。しかしこれからは、高速鉄道の開通を契機として、トルファンとウルムチの間に新たなビジネスの関係が生まれる可能性も出始めている。

「トルファンとウルムチの関係はこれまで以上に密接となる。ウルムチの一部の産業をトルファンに誘致することも可能だ。トルファンは今まで以上にウルムチ経済の発展を支えることになるであろう」と語るのは、トルファンの張文全・地区委員会書記。ウルムチとトルファンの経済の一体化は、ウルムチの物価コントロールや旅行産業の発展に対して重要な役割を果たし、トルファンもその中からチャンスを見出し、新しい成長力を培っていくという。

「チャイナネット」2015年2月13日


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